街頭演説集

第199回 プロポーザルの手法

プロポーザルの選定は審査基準を明示し、ガラス張りで!

Facebook 2019.8.25

 去る8月19日は199回目の街頭演説。テーマは、プロポーザルの手法についてです。
 プロポーザルというのは、発注者側が仕様書にしたためた内容で、事業者に提案をしてもらい、その中から落札者を選定する手法のことです。通常の入札は、価格のみの競争となりますが、プロポーザルの場合は、提案内容や価格、経営の安定性など、複数の審査項目を点数評価した上で、総合得点を競うこととなります。

 先ず、本年度の呉市新規予算40万円を活用して、子どもの居場所づくり助成事業のプロポーザルがあり、去る7月17日に選定委員会が開催されました。
 子どもの居場所づくりとは、現在全国的に流行しつつある「子ども食堂」を初めとした、放課後等に子どものコミュニティや学習支援の場を提供する事業のことです。子ども食堂以外であれば、既に実施している児童館がこれに該当し、更には放課後児童会、いわゆる学童保育があります。前者は無料、後者は有料のため留守家庭の小学生と、対象者が限定されます。但し、子ども居場所づくりという点では重複する施策です。
 子ども食堂は、貧困家庭の児童の無償若しくは安価に食事を提供するものですが、食の安全性や栄養バランス、貧困家庭の線引きやその確認、保護者の育児放棄に繋がる等のリスクが内在し、制度そのものの妥当性が不明瞭な点が多々あります。そこで今年度を含め3年間実施した上で、効果を検証しようというものです。
 因みに予算の補助金40万円は全額市費で、国庫補助はありません。補助率は2/3、限度額10万円ということで、新年度は開設に係る補助も含まれるため、4団体が応募し、3団体が選定されました。安浦の「NPO・地域ネットくれんど」、天応の「チャイルドてんのう」、広の「無料塾 寺子屋『夢』」です。
 ここで問題なのは、各団体の総合得点、評価項目毎の得点、審査員名簿が公開されていないことです。通常の入札なら金額の安価な応募者が落札するので、それは落札額を含め事後公開され、落札理由も文句の付けようがありません。
 これに対しプロポーザルは提案型公募とも呼ばれ、高得点の事業者と随意契約を締結するものです。地方自治法施行令第167条の1では、地方自治体の発注方法は原則入札とされており、特例として、第167条の2で、随意契約が認められているのです。
 ということは、発注者はその理由を明確に示す必要があります。にも関わらず、この度の選定結果はガラス張りになっていません。
 更には公募の段階で、評価項目別の満点が示されていなかったのです。これでは応募者がどの項目に力点を置けばよいのか判断ができず、よい提案を出せない訳です。加えて、応募を締め切った後に項目別に点数評価するのは、後出しじゃんけんと同じで、発注者が意図的に得点操作することが理論上やり易くなる訳です。ということは公募時の仕様書の段階で、評価項目とその満点を予め提示しておくのが、明瞭な手法となるのです。

 ところで、平成27年度に呉市では、広公園内のローソン跡地を活用する初の民間放課後児童会をプロポーザルしました。2者が応募した結果、㈲エピックと契約を締結しましたが、評価項目毎の点数も、審査委員も非公開だったのです。
 これでは、落選された事業者は納得がいかないことでしょう。過去焼山の斎場におけるPFI(民間資金による建設・管理・運営)事業者の選定では、評価項目毎の採点結果を公表した経緯があるのです。やはり、最低この点は死守する必要があり、次点以降の事業者名は、事業者に不利益とならないよう、代名詞で表示すればいいのです。
 翌28年度は、2度目の民間放課後児童会のプロポーザルがあり、やはり2者が応募し、㈲エピックへの補助金支出が決定しました。この時も採点結果と審査委員が非公開だったため、私は問題点を強く指摘しました。
 そして今年度は、民間放課後児童会への助成費3,400万円と、昨年度の1,900万円を増額計上しました。理由は、現在助成対象となっている民間放課後児童会は中央と広にそれぞれ1箇所ずつあるものの、特に中央地区において、15人待機者が出ていることでニーズがあると、呉市が判断したことによります。
 そこで去る4月10日に、3箇所目の民間放課後児童会を中央地区限定でプロポーザルを実施しましたが、各評価項目と満点が示されていませんでしたので、私が再度指摘した結果、15日後に遅ればせながら審査基準を公開するに至ったのです。これは大きな進歩と言えるでしょう。
 因みに、同じ日にプロポーザルを実施した、冒頭の子どもの居場所づくり助成事業においては、審査基準の公開はしておりませんでした。そこでこの度の再々に渡る指摘となったのでした。

 一方呉市においては、入札は契約課を通すことになっていて、どの部署が発注しても、やり方は統一されていますが、随意契約においては、各部署に任せられているため、その手法がまちまちです。
 例えば、やはり平成28年度にポロポーざるを実施したシティプロモーション業務委託業者の選定において、㈱電通西日本が決定しましたが、審査委員は事後公開しました。但し、評価点数は非公開でした。つまり、やり方がばらばらなのです。
 私は、プロポーザルの場合は、透明性を担保する必要があることから、事前の評価項目と対応点数、事後の評価点数結果、審査会の委員名称を公表することが望ましいと考えています。加えて応募者も審査委員において非公開がベストでしょう。これは一般競争入札の一形態である総合評価入札と手法が類似しています。
 また、平成28年度の民間放課後児童会の選定においては、他部署と違い、審査委員に対し応募者の名称を非公開としたことです。これは以前から私が要望して来たことで、通常は応募者名を審査委員に対して公開して来ました。これでは、知名度に左右されて公平な審査ができない可能性があるというのが、私が指摘して来た理由です。
 私は、このような後味の悪い結果とならないためにも、入札と同様、契約課がプロポーザル手法の統一化ルールをまとめることが必要だと考えています。

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