Facebook 2021.7.31
呉市では、公立保育所はマスク着用、私立保育所はマスク着用とノーマスクがばらばらとなっています。全国的にも対応がばらばらで一貫しておりません。
何故このようになっているかと申しますと、他の幼児との整合性に絡んでいると言えましょう。即ち幼稚園においては、「体育以外はマスク着用」と、文科省通知である「新型コロナに関する衛生管理マニュアル」に明記されているのです。これは幼稚園から高校までが対象となっています。
また内閣府所管の認定こどもでは、この衛生管理マニュアルを準用するとしていて、これもマスク着用が原則です。
ところが保育園については、厚労省が所掌しており、「保育所等新型コロナ対応Q&A」
には、下記の如く記載されています。
- 子どもについてはマスク着用は求めていない。
- 特に2歳未満は推奨できない。
- 2歳以上についても原則マスクを外すようにする。
- WHOは5歳以下の子どもへのマスク着用は不要と言っている。
これは、最新版の第十報が令和3年4月23日付けであり、厚労省子ども家庭局保育課長から通知されています。一見マスク着用について曖昧に記述され、現場での混乱を招いてはいますが、よくよく読みますと、ベースは「ノーマスクが原則」となっていることが解ります。
このように同じ幼児年齢であっても、幼稚園と認定こども園はマスク着用、保育園はノーマスクが原則になっていたのです。縦割り行政の弊害で、現場の混乱を招いているのです。そもそも、同じ年齢の幼児に対し、大人の都合でマスク着用とノーマスクが分かれていることが大問題です。子どもには何の罪もないからです。
厚労省が、このようなどちらとも取れる表現にしたのは、官邸を忖度してのことは明白で、国としても一枚岩ではなく、せめてもの抵抗を示したものと言えましょう。
そこで私は、学校の様に個々がノーマスク宣言を発出する前に、保育所を所掌する各市町村に掛け合って、自治体による保育所ノーマスクを宣言し、各施設に通知すべきと考えています。
このため、先ず呉市が見本を示す必要があります。私は去る7月19日に子育て施設課長に要請し、僅か2日後の公立保育園長会議にて、ノーマスク通知を発出させることに成功しました。私立保育園では既にノーマスクが多かったのですが、それでもマスク着用を勧めている施設が判明すれば、その都度指導するとの確約も取り付けました。
ですから呉市方式を参考に、各地の保育園でノーマスクが実現していない自治体には、先ずは保護者から当局に要望して頂きたいのです。この場合、いきなり園長に要望しても無駄です。「ノーマスク学校生活宣言」と同様、先ずは行政から話を持って行くことが方程式です。
これでも行政が受け入れない場合は、最後の手段として、個々の保護者が「ノーマスク園生活宣言」を出すこととなります。これも同様に保育園長ではなく、先に自治体の担当部署に話をし、そこから最寄りの園長に根回しをしてもらうことが肝要です。本来なら保育園において個々の宣言は不要なはずですが、聞き入れない自治体に対しては、そのようにせざるを得ません。
一方、幼稚園や認定こども園は、衛生管理マニュアルが楯となって、園全体でのノーマスクは実現しませんので、こちらは最初から個々による「ノーマスク園生活宣言」を発出することになります。この場合も直接園長に話をしても潰されますので、自治体の所管部署に、対象児童を抱える保護者が「ノーマスク園生活宣言」をした上で、その部署から最寄りの園に根回しをしたのを受け、園長に直接会い「ノーマスク園生活宣言書」を提出して、ノーマスクが実現することになります。
この際、幼稚園の所管部署は複雑です。市立幼稚園の場合は市へ、私立幼稚園の場合は許認可権限を持っている県若しくは政令市となります。以前は私立幼稚園は市が担当していましたが、幼児教育無償化がスタートしたことで、保護者への就園奨励費がなくなり、市の権限が縮小されたことに起因しています。
尚、認定こども園の保育園部分は、保育園と同様、2歳未満は明確にノーマスクとなっています。これは昼寝の時に窒息死するリスクを回避するためで、この点だけは所管省庁の壁を越え、全ての園児において共通となっています。
加えて、厚労省所管の学童保育(放課後児童会)については、学校生活の延長との位置付けから、文科省の衛生管理マニュアルを準用するとしているため、この場合も学校生活宣言」同様、市の所管部署に宣言した後、最寄りの施設長に対し「ノーマスク学童宣言」を初出ことになります。
猛暑が続く中、先ずは全国の保護者が立ち上がって、行政に対し、保育所のノーマスク要請をするべきです。厚労省の通知に対し、運用が間違っていることを指摘して下さい。