街頭演説集

第92回 呉市議会報創刊

呉市議会報が、矛盾を内包しながらもついに創刊!

Facebook 2017.5.23

 去る5月15日は92回目の街頭演説。この日は朝7時半からの早出日だったため、衆院議員の演説と重ならずに済みました。テーマは、議会だよりの創刊についてです。
 いよいよ5月10日に発刊された呉市議会だより「チーム議会」。創刊号だけに20ページの分量となりました。これは、新年度予算として900万円組まれ、定例会の開催に合わせて年4回、市政だよりと一緒に全戸配布されます。
 これまで、市民間において市政だよりも余り読まれない中で、議会だよりはもっと読まれないことが予想されており、その投資効果が十分見込めないとの意見があって、過去何度も議会内で検討しましたが、発行を見送って来た経緯があります。議会の内容を詳細に知りたければ、呉市議会ホームページを充実しているので、それで足りているとも言われて来ました。
 実際昨年度より、スマホやタブレットからでも本会議や委員会の動画が視聴できるよう予算化しています。
 ところが中核市の議会の中で、議会報を発行していない都市は呉市を含め僅かしかないことが判明。議長の要請もあって、私が委員を務める議会運営委員会でその可否を議論し、ようやく発行にこぎ着けたのでした。
 
 一方、これまで市政だよりにおいても、3ヶ月に一度、本会議一般質問でのやりとりが掲載されていました。ところがこれには質問議員の名前が記載されていなかったのです。以前は所属会派名も記載されてなかった時代もあり、会派名に限って掲載するに至った経緯があります。これでは議会基本条例が目指すところの開かれた議会とは、大きくかけ離れています。ましてや他都市の議会では質問議員の顔写真まで掲載しているところが多いのです。
 しかも、私の様に会派に所属していない議員の場合、同じ一般質問でも個人質問と呼ばれますが、掲載されて来なかったのです。3月定例会時で年一度の予算総体質問の時だけしか、私の質問はこれまで掲載されて来ませんでした。毎回質問しているにも関わらずです。
 当然この度の議会報発行においても、編集・発行のために組織した広報委員会で同様なことになりかけました。そこで私は、個人質問を掲載しなかったり、質問者の氏名をこれまで通り載せないのであれば、議会報を発行する意味がないので、関連予算そのものに反対すると主張したのです。
 非会派の議員の殆どは私に同調しましたが、数が劣勢ですので、それでも予算は通ってしまいます。ただ、私が本会議上で反対理由を述べることは目に見えていますので、このことがマスコミに取材されたら、議会の恥になりかねません。
 そこで、水面下で妥協策が検討されました。その内容は、①会派代表質問、個人質問に関わらず一般質問は掲載する②発言議員の氏名を会派名と共に掲載する③発言議員の顔写真は掲載しない④代表質問は二段組み、個人質問はその半分のスペースである一段組みにする-の4点です。因みにこの度の創刊号は、3月定例会での予算総体質問だったため、会派・非会派に関わりなく質問時間が同じ60分と同じで、掲載スペースも二段組みとなり、公平になったものです。但し、次号は掲載枠が差別化されることとなります。
 私としては、これでは不満は残りはしますが、氏名さえ掲載されれば大きな前進です。後は市民が、スペースの不公平感に気付かれ、それを指摘されるのを待つしかないでしょう。ただ、私を含め非会派議員の殆どが定例会毎に質問しますので、毎号質問が掲載されることになります。ということで私は、本予算案には賛成に回り、その結果全会一致となりました。
 ところが、初めて手にした議会だよりですが、何と、発言内容記事よりも発言者の氏名の方が文字が小さいとは・・・!氏名を本心では載せたくない多数派によるせめてもの抵抗と、とれなくもありません。
 いずれにせよ、議会報が発刊されたのは、大きな収穫であって、市民の議会に対する関心が高まるのを期待してやみません。またそうなりますと、あまり質問されない議員は、記事掲載が殆どないことから、代表質問ではなくとも個人質問を行うようになり、議会活性化や議員スキルの向上が図られ、市民意見の反映が拡大されるものと考えます。
 これを機に、議会の透明化や議会力が一層アップしますことを、切に念じてやみません。
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