街頭演説集

第42回 家庭ごみ収集業務の民間委託化

家庭ごみ収集業務の既得権益を打破し、民間委託化を加速せよ!

Facebook 2016.5.19

 去る17日(火)は42回目の街頭演説。テーマは、家庭ごみ収集業務における民間委託化です。
 この問題は交通局民営化と併せて、特に私が改革を訴え続けて来たテーマです。そのこともあって呉市は、平成11年度から定年退職後の補充職員の採用を行わない、いわゆる退職者不補充を続けて来ました。その結果、平成25年度から一部において民間委託がスタートしたのです。
 具体的には25年度から27年度までの3ヶ年で回収量の15%を民間委託、そして今年度から30年度までの3ヶ年で回収量の30%を民間委託しています。
 この施策推進において、忘れてはならないのは、収集車両における3名収集体制の2名化です。これは私が強く主張しており、平成22年度から不燃ごみにおいて一部2名体制に、23年度からは可燃ごみにおいても一部2名体制を試行しました。その結果、26年度から一部狭隘道路コースを除き、原則2名体制が実現したのです。即ち16台の収集車両の内、2台、日によっては3台のみが3名体制を継続しているだけになっています。
 私は、民間委託化を更に進めるために、すこやかサポート事業を介護保険の地域支援事業へ移行することを訴えています。この事業は、無料で家庭まで市職員がごみを収集に巡回する制度で、民営化を遅らせるために、起ち上げた事業と言われても仕方ありません。
 では、何故民間委託すべきなのかと言いますと、交通局もそうでしたが、人件費の官民格差が大きいということです。各班で収集ルートを設定していますが、早い班で午後1時過ぎ、遅い班でも午後3時には回収作業を終えて事務所に帰還します。公務員の勤務時間は5時15分までなので、その後は一部運転手は車両整備もありますが、風呂に入浴して身を清めるのも、公務として堂々位置付けられているのです。
 同じ収集でも、委託した民間会社ではそのようなことはあり得ません。先ず、きっちり夕方まで回収するためのルートを設定します。入浴は帰宅後となるのは常識です。
 しかも、清掃等職員手当なるものが存在し、汚い仕事に手を染めるために、給料とは別途日毎に支給されているのです。これは収集作業においては1日1,550円でした。私はこれを廃止するよう当局に要請しておりました。実際施行時特例市40市中、この主の清掃手当がないのは、民間委託も含めて19市もあったのです。
 この訴えが実り、労働組合との妥協の産物として、27年度からこれを650円に引き下げることに成功したのです。元々現業職として採用しているのですから、別途手当を支給するのはおかしいのです。勿論民間委託化したその会社で、清掃手当なるものは一切存在しません。
 更には一般職公務員には通常の俸給体制と、現業職に対し、それより低めに設定している俸給体制とがあります。後者を「行政職俸給表2」、略して「行2」と呼んでいますが、呉市は行2が存在しません。これは他の給食調理員等の現業職においても同様です。
 交通局時代もそうだったので、赤字を圧縮するために途中から行2を適用しました。その結果、民間同種企業たるバス会社との賃金格差が4割高だったのを3割8分高に減じた訳です。
 そして、定年退職後の再任用の問題があります。交通局の場合、定年退職後は嘱託採用でした。呉市では、厚生年金支給が61才からになった昨年度からは、その空白期間を埋めるために1年間のみ再任用、その後は嘱託となります。ところが収集業務の担当職員においては、定年退職後は即再任用、そしてそれが65才まで保証されているのです。これは以前から継続中であって、正に特待扱いです。
 再任用とは、特殊技術を持っている職員に対して採用する、と当局は答弁しました。その実例が消防局吏員です。ところが第2種運転免許資格者である交通局運転士でさえも再任用しなかったのですから、ましてや第1種運転免許でよい、ごみ収集車の運転士が特殊技術であるとは到底言えません。
 嘱託員は特別職公務員で、通勤手当も賞与もありませんが、再任用は一般職公務員であって、通勤手当を初めとする様々な特殊勤務手当、賞与もついて参ります。それが給与格差を更に拡大しているのです。
 つまり、特殊技術を有しているから再任用との当局答弁は、まやかしであることは明白です。私は今後も、これらの既得権益を打破しつつ、1日も早い完全民間委託化の成就に向け、粉骨砕身の努力を傾注して参る所存です。
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