街頭演説集

第15回 呉市議会における改革

もっと市民に開かれた呉市議会の実現を!!

Facebook 2015.11.9

 本日は15回目の定期街頭演説。テーマは呉市議会における改革です。
 私が20年前に呉市議会議員に初当選した当時の民生交通委員会において、焼山に建設中の労災ケアセンター「ケアプラザ呉」に関する行政報告がありました。工事車両に関し、南ハイツ内道路を通行させることが児童生徒の通学の安全を脅かし、騒音や粉塵の公害に繋がるとして、当時、地元住民による反対運動が巻き起こりました。その住民達が議会にお越しになられ、委員会を傍聴させて欲しい旨の申請が出され、委員長がその可否をその場で委員に問い採決をはかったところ、私と共産党の委員を除き、他の委員は傍聴に反対を表明しました。
 反対の理由は、「関係者が傍聴することによって、委員の発言が抑制される」というものでした。私は「議事録は公開されているので、傍聴は当然であって、発言抑制には繋がらない」と主張しましたが、通りませんでした。しかも、本会議は傍聴席を最初から確保しており、これとの矛盾も生じます。これが、当時の市民に閉ざされた議会の実態だったのです。
 現在は、委員会において原則傍聴は可能となっていますが、予算特別委員会は例外となって、傍聴は未だできません。これは議員全員で委員構成するため、委員会室が狭く、傍聴席が確保できないとの理由によりますが、どうせ傍聴する市民は少なく、例え数席であっても設置は可能というのが私の意見ですが、過去通りませんでした。
 但し、来年1月から呉市議会も新庁舎に移り、委員会室のスペースも十分確保されているので、予算委員会の傍聴も解禁される可能性は高まってはいます。
 一方、5年前に議会基本条例を議員自らの手で成立させました。この第2条「議会の活動原則」では第2項に「公正・透明・信頼の開かれた議会を目指す」、第4項には「市民の多様な意見を市政に反映」と記述されています。
 そこで、5年前から本会議と予算特別委員会、議会協議会という議員全員参加の会議のみインターネットでライブ中継と録画中継を実施するようになりました。これはスマートフォンでは議事録はアップされますが、動画はアップされてなく、パソコン上でなら視聴が可能です。
 私は導入当時、議員の一部で構成する常任委員会や特別委員会もインターネット中継すべきと訴えましたが、これも少数意見に止まりました。現在、私が委員を務める議会運営委員会では、これも検討テーマに上っていますが、まだ導入が決まっておりません。
 本会議は予め答弁調整が行われ、シナリオが決まっていて、傍聴者には面白くないかも知れませんが、委員会はどんな質問が飛び出すか分からず、聴く側にとっては面白いと思います。
 委員会のインターネット中継解禁こそが、IT情報化社会における「開かれた議会」と言えましょう。
 また、インターネットで視聴できない方には、市政だよりでの広報が重要です。現在3ヶ月に1度、市政便りで本会議一般質問の主な内容を質疑した議員毎に掲載されています。 ところが、これには質問議員の名前がなく、会派名のみに止まっています。これでは自分が一票を投じた議員がどのような発言をしているのか、確認することが困難で、これこそ、極めつきの「閉ざされた議会」と言われても仕方ないでしょう。他都市では発言者の氏名や顔写真まで掲載しているところが大勢となりつつあります。
 更に呉市議会では、開かれた議会の一環として、5年前から議会自ら地域に出掛けて行って、市民との直接対話する「議会報告会」を実施して来ました。今年度も既に実施中ですが、4つの常任委員会毎に4箇所ずつ、計16箇所の地域を回っています。
 但し、自治会長を中心としてほんの一握りの市民しか参加されてなく、是非とも誘い合わせてご参加頂きたいものです。
 市民の皆様も、議会に更なるご関心をお持ち頂き、叱咤激励を賜りますよう衷心よりお願い申し上げます。
 議会基本条例第28条には「議会改革」を謳っており、ここでも「市民に開かれた議会の実現のため継続して議会改革に取り組む」と記述されています。今年4月の市議会議員選挙で、新人議員が7名も当選され、新しい血で議会改革が進むことを期待しています。
タイトルとURLをコピーしました