地域猫から飼い主捜しへの転換で、野良猫繁殖抑止へ!
Facebook 2016.6.13
本日は46回目の街頭演説。テーマは野良猫対策です。私は、来る6月16日には動物愛護の充実策での一般質問を致しますが、その一部分となります。
さて呉市は、昨年8月からくれアニマルパークで預かった猫の殺処分ゼロを実現しました。それは人になつなかくて譲渡困難な成猫を、動物愛護団体である「犬猫みなしご救援隊」が引き取ってくれることになったからです。つまり、見かけ上の猫殺処分ゼロなのです。ただそれに甘えていては、いずれ限界が来ますので、市の独自施策によって、殺処分ゼロを実現する必要があります。
一方、野良猫に餌をやる市民の存在故に、繁殖が後を絶たず、地域の環境が悪化して困っている事例や相談が絶えません。実際昨年の福岡地裁では、被害住民の訴えを受け入れ、野良猫に餌をやり続けた隣家の女性に対し、慰謝料55万円の支払いを命じた判決が出ています。
そこで呉市は、昨年度地域猫対策を初めて某自治会で試行しました。「地域猫」とは、自治会単位で野良猫を捕獲し、有志獣医師の無償不妊・去勢手術を施し、地域に返し、その猫に限って餌やりとトイレの世話をする制度です。地域猫以外には餌を絶対与えないことと、地域住民の理解と協力が不可欠となるため、現実的には非常にハードルが高いと言えます。案の定、今年度に至ってその対策はその自治会において途絶えたと窺いました。 しかし呉市は、獣医師会の協力を得て、指定医に市場相場より安価な1匹1万円で手術をしてもらう、本格的な地域猫対策を今年度スタートさせ、30匹分、30万円の予算を組みました。
ところで、平成23年度から5年間連続して猫の殺処分ゼロを実現した東京都千代田区では、地域猫に固執する施策展開はしておりません。平成12年度から飼い主のいない猫への不妊・去勢手術助成をスタートさせ、捕獲して手術した猫を、世話人がいるいないに関わらず地域に返していました。
それが23年度からは地域に返さずに、動物病院にそのまま入院させ、ストックした段階で年に3~4回、ボランティア団体が譲渡会を開催するのです。そこで飼い主が見つからなければ、次回の譲渡会に回します。全く人になつく見込みがなく野生化した猫だけを地域に戻すという手法です。病院に入院させる費用も公費負担です。何故なら同区では動物愛護施設を有していないためです。
しかも、その譲渡率たるや8割を超えているのです。地域猫として一生を終えるよりも、飼い主が見つかって人間の愛情を受けて一生を終える方がよいに決まっています。
そこで呉市としても、必ずしもハードルの高い地域猫に固執するのではなく、地域に返すことよりも、手術後の段階で飼い主捜しを優先させるべきなのです。何故なら呉市は、動物愛護施設である「くれアニマルパーク」を有しているため、その入院費用がかからないからです。
そして、どうしても譲渡会にすら出せない野生化した猫に限って最後の受け皿、セーフティネットとして、犬猫みなしご救援隊の協力を願うのです。現在でもその方針だということですが、地域の野良猫さえも譲渡会に回すという手法は、地域の野良猫対策にも直結するという点が大きく異なります。
もし予算が足りないというなら、飼い猫や飼い犬への不妊・去勢手術助成のない千代田区を見習うべきです。因みに呉市の不妊手術助成は、犬が1頭4,500円、猫が1匹3,500円で、去勢手術助成は、犬が3,500円、猫が2,500円となっています。飼い主の責務として手術費を全額負担するのは当然で、飼い主のいない猫こそ手術費を公費負担して、野良猫をなくそうという同区の考えには感心させられました。
つまり、呉市は引き取った猫のみ受動的対策を講じているのに対し、千代田区は野良猫そのものをなくしていこうという、能動的施策なのです。
猫を捕獲(トラップ)し、手術(ニューター)、地域に返す(リターン)と言われるTNR活動ですが、飼い主を捜してのリターン、これこそが、猫との共生の姿ではないでしょうか?
その上で、野良猫への餌やり禁止を条例で定めるのです。これは荒川区が先陣を切って条例化しましたが、地域猫の餌やりは勿論例外です。地域猫は手術段階で耳を刻むため、その判別が視覚的に可能です。
法律では、野良猫への餌やりを規制するものがないため、その糞尿の匂いや鳴き声で住環境に悪影響を及ぼすことに対して歯止め策がないのです。行政として指導・助言、勧告、命令ができるようにし、罰則規定も盛り込むのです。
これは、一見動物愛護施策とは矛盾するようですが、決してそうではありません。猫に愛着をお持ちの市民であれば、無責任に餌やりをして地域に繁殖させるのではなく、ご自身で責任を持って飼うべきなのです。これこそが真の動物愛護であると言えましょう。動物愛護には責任が伴うことを知って欲しいと思いますし、動物愛護管理法でも飼い主の責務として終生飼養が謳われているからにほかなりません。
さて呉市は、昨年8月からくれアニマルパークで預かった猫の殺処分ゼロを実現しました。それは人になつなかくて譲渡困難な成猫を、動物愛護団体である「犬猫みなしご救援隊」が引き取ってくれることになったからです。つまり、見かけ上の猫殺処分ゼロなのです。ただそれに甘えていては、いずれ限界が来ますので、市の独自施策によって、殺処分ゼロを実現する必要があります。
一方、野良猫に餌をやる市民の存在故に、繁殖が後を絶たず、地域の環境が悪化して困っている事例や相談が絶えません。実際昨年の福岡地裁では、被害住民の訴えを受け入れ、野良猫に餌をやり続けた隣家の女性に対し、慰謝料55万円の支払いを命じた判決が出ています。
そこで呉市は、昨年度地域猫対策を初めて某自治会で試行しました。「地域猫」とは、自治会単位で野良猫を捕獲し、有志獣医師の無償不妊・去勢手術を施し、地域に返し、その猫に限って餌やりとトイレの世話をする制度です。地域猫以外には餌を絶対与えないことと、地域住民の理解と協力が不可欠となるため、現実的には非常にハードルが高いと言えます。案の定、今年度に至ってその対策はその自治会において途絶えたと窺いました。 しかし呉市は、獣医師会の協力を得て、指定医に市場相場より安価な1匹1万円で手術をしてもらう、本格的な地域猫対策を今年度スタートさせ、30匹分、30万円の予算を組みました。
ところで、平成23年度から5年間連続して猫の殺処分ゼロを実現した東京都千代田区では、地域猫に固執する施策展開はしておりません。平成12年度から飼い主のいない猫への不妊・去勢手術助成をスタートさせ、捕獲して手術した猫を、世話人がいるいないに関わらず地域に返していました。
それが23年度からは地域に返さずに、動物病院にそのまま入院させ、ストックした段階で年に3~4回、ボランティア団体が譲渡会を開催するのです。そこで飼い主が見つからなければ、次回の譲渡会に回します。全く人になつく見込みがなく野生化した猫だけを地域に戻すという手法です。病院に入院させる費用も公費負担です。何故なら同区では動物愛護施設を有していないためです。
しかも、その譲渡率たるや8割を超えているのです。地域猫として一生を終えるよりも、飼い主が見つかって人間の愛情を受けて一生を終える方がよいに決まっています。
そこで呉市としても、必ずしもハードルの高い地域猫に固執するのではなく、地域に返すことよりも、手術後の段階で飼い主捜しを優先させるべきなのです。何故なら呉市は、動物愛護施設である「くれアニマルパーク」を有しているため、その入院費用がかからないからです。
そして、どうしても譲渡会にすら出せない野生化した猫に限って最後の受け皿、セーフティネットとして、犬猫みなしご救援隊の協力を願うのです。現在でもその方針だということですが、地域の野良猫さえも譲渡会に回すという手法は、地域の野良猫対策にも直結するという点が大きく異なります。
もし予算が足りないというなら、飼い猫や飼い犬への不妊・去勢手術助成のない千代田区を見習うべきです。因みに呉市の不妊手術助成は、犬が1頭4,500円、猫が1匹3,500円で、去勢手術助成は、犬が3,500円、猫が2,500円となっています。飼い主の責務として手術費を全額負担するのは当然で、飼い主のいない猫こそ手術費を公費負担して、野良猫をなくそうという同区の考えには感心させられました。
つまり、呉市は引き取った猫のみ受動的対策を講じているのに対し、千代田区は野良猫そのものをなくしていこうという、能動的施策なのです。
猫を捕獲(トラップ)し、手術(ニューター)、地域に返す(リターン)と言われるTNR活動ですが、飼い主を捜してのリターン、これこそが、猫との共生の姿ではないでしょうか?
その上で、野良猫への餌やり禁止を条例で定めるのです。これは荒川区が先陣を切って条例化しましたが、地域猫の餌やりは勿論例外です。地域猫は手術段階で耳を刻むため、その判別が視覚的に可能です。
法律では、野良猫への餌やりを規制するものがないため、その糞尿の匂いや鳴き声で住環境に悪影響を及ぼすことに対して歯止め策がないのです。行政として指導・助言、勧告、命令ができるようにし、罰則規定も盛り込むのです。
これは、一見動物愛護施策とは矛盾するようですが、決してそうではありません。猫に愛着をお持ちの市民であれば、無責任に餌やりをして地域に繁殖させるのではなく、ご自身で責任を持って飼うべきなのです。これこそが真の動物愛護であると言えましょう。動物愛護には責任が伴うことを知って欲しいと思いますし、動物愛護管理法でも飼い主の責務として終生飼養が謳われているからにほかなりません。