街頭演説集

第59回 開かれた議会

議会広報の充実は議員の資質向上に大きく貢献!

Facebook 2016.9.29

 9月27日は59回目の街頭演説。テーマは開かれた議会についてです。
 去る9月16日の呉市議会本会議で、議会運営活動費187万円の補正予算が全会一致で可決されました。これは、これまで未中継だった常任委員会と決算委員会を初めとする特別委員会も録画中継する内容です。しかもこれまで中継していた、議員全員で構成する本会議と予算特別委員会、議会協議会を含め、パソコンのみならずスマートフォンやタブレット端末からでも、動画視聴が来たる10月から可能となります。
 本会議や予算委員会の録画公開は、平成23年度から本格実施となっており、当時もどこまで公開するかが議論になりましたが、一部議員で構成する委員会は見送られた経緯があります。その理由は、それをされるとあまり発言しない議員にとって不都合というのが本音であると容易に推察されます。確かに前期4年間で本会議の発言がゼロだった議員も、既に引退されはしましたが2名おられました。
 また常任委員会や特別委員会では、委員外議員の発言も表決権を有しないまでも認められていますので、委員会で質疑が殆どない場合、委員外議員が質疑されると大変目立つし、委員の面目が潰れるということもあるでしょう。ただ、委員間でしっかりした質疑が十分に行われれば、委員外議員の出る幕はなくなるとも言えます。何故なら委員外議員の発言は委員質疑が終了した後でなければ委員長が認めない慣例となっているからです。
 いずれにせよこの度の予算化で、議会の質疑内容が多くの市民の目に触れることができるようになるため、議員は積極的に質疑せざるを得なくなるでしょう。そのためには、事前学習が不可欠となり、これは議員の質を高めるにおいて追い風となるに違いありません。これは、市政に対する議員のチェック機能が増すことを意味し、市民にとって大変よいことです。
 議会傍聴においても、新庁舎になった去る3月定例会から予算特別委員会にも拡大され、併せてシビックモールにモニターテレビを設置致しました。つまり生で傍聴しなくても、市役所本庁に来場された市民は、委員会を含め、そこで気軽に視聴することができます。
 一方、この度の9月定例会初日には議会規則改正案を全会一致で可決し、議会広報紙発行を前提とした、広報委員会が設置されました。各会派から代表を1名ずつ派遣して合計7名で構成致します。既に第1回会議が開かれ、各会派に課題を持ち帰って、意見をまとめ、それを受け、本日定例会最終日に第2回会議が開かれます。
 これまで議会の一般質問は、市政だよりに掲載されて来ました。これではページの制約があって十分な情報を提供できないことで、ついに議会報を発行することが決まったのです。来年度から発行するために、新年度予算にもその経費を盛り込む予定です。中核市では殆どの議会が独自の広報紙を発行していることが判明し、呉市議会も遅れを取れないと判断したのです。
 実は、これまで何度も議会運営委員会でこのことが議論されて来ました。市政だよりに載せていること、詳細は議会ホームページを充実化することで十分代用できる、議会報を読む市民は少ないと推察され投資効果に疑問がある、というのがその理由でした。
 また市政だよりにおいては、紙面が少ないことを表向き理由に、同じ一般質問でも、会派を代表しての代表質問は掲載しても、会派を持たない議員による個人質問はこれまで掲載されなかったのです。私を初めとする会派を持たない議員、即ち諸派は個人質問の掲載を求め続けて来ましたが、多数決で実現しませんでした。諸派は3ヶ月に一度の定例会毎に一般質問をする議員が殆どですが、会派の代表質問は、特定議員において定例会毎にしないから不公平だ、というのがその理由でした。ただ会派所属議員も、代表質問とは別に個人質問は認められているのですから、そのことは理由にならないのです。本音は、これも諸派議員のみ多く市政だよりに登場するのが困るということでしょう。
 従って諸派である私の場合、3月定例会時の予算総体質問のみ、即ち年一度しか掲載されません。定例会毎に必ず一般質問をしているに関わらずです。
 しかも、市政だよりを見て明らかな様に、質問議員の氏名が記載されていません。このような広報紙は全国稀です。有権者から見れば、どの議員がどういう発言したかということが知りたい訳で、それが不明であること自体が開かれた議会とは到底言えません。このことの議論の過程の中で、折衷案として会派名を記載することがようやく過去決まった経緯があるのです。
 そこでこの度の議会報発行に当たり、個人質問も当然のこと、議員の氏名、顔写真まで掲載することを望んでいます。NHK朝ドラの「とと姉ちゃん」で、花山編集長が「写真を多く載せなければ読者は読んでくれない」と言ったのと同様です。
 ただ、この議論は広報委員会でスタートしたばかり。総論賛成でも各論反対意見が噴出することは容易に推察されます。来年度からの議会報発行に当たって、まだまだ山あり谷ありとなりそうです。
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