グリーンピア指定管理の破綻は、呉市の情報隠蔽体質にあり!!
Facebook 2017.3.27
本日は、85回目の街頭活動。スタート時点では雨が小降りでしたが、途中で激しくなり、後半は傘を差しての雨天演説となりました。テーマはグリーンピアせとうちの指定管理についてで、負の報道が続く中、差し詰め涙雨の様相を呈しました。
さて呉市は、公共施設「グリーンピアせとうち」の指定管理者である(株)ゆーとぴあセトウチから、この度立て続けに3度に亘って訴訟を起こされました。
第一次訴訟は、昨年10月31日に提訴され、昨年8月18日に冷温水発生装置が故障したことで、冷房がストップしたため、食事代を含む宿泊料金全額を無料にしたことによる2千万円の損害賠償請求です。呉市が大規模修繕を怠ったことが原因との原告主張です。
第二次訴訟は、今年1月6日に提訴。安浦町が呉市に編入合併した際、水道料金の徴収制度が異なるため、過剰な水道料金を呉市上下水道局に収めさせられたことによる被害額1,649万円の損害賠償請求です。年金資金運用基金がグリーンピア安浦を所有していた時、海島博の水道需要増を見込んで量水器を70mmから150mmに増径したのですが、安浦町の水道料金は従量制のみだったのが、呉市上下水道局は基本料金と従量制の併用システムだったため、75mmまでではなく、150mmまでの基本料金を課せられたという主張です。因みに呉市上下水道局は、ゆうとぴあセトウチの要請を受け、平成28年2月に量水器を75mmに減径した経緯があります。
第三次訴訟は、1月31日に提訴。呉市が所有者責任としての修繕を怠ったと主張し、5億795万円の損害賠償請求がなされました。その内訳は、指定管理者が過去10年半で呉市に収めた指定管理者負担金の総額3億3,600万円の払い戻しに加え、指定管理者による車の維持費を含めた修繕費支出3億4,391万円の半額1億7,195万円としています。
結局3つの訴訟における損害賠償請求額を合計すると、5億4,444万円となります。これらは、今後司法の場で争うことになりますので、双方の主張が真っ向から対立する部分が多く含まれていることもあって、ここではその核心部分の詳細には、敢えて触れずにおこうと思います。
そもそもグリーンピアは、国民が収めた厚生年金保険料を原資として財政投融資を受け、資産運用することが目的でした。当時の年金福祉事業団が、大型保養施設として全国13基地を次々に建設し、その運営に努めて来ましたが、失敗して総合的に逆ざやとなったため、当時の小泉政権が売却を閣議決定致しました。
これを受け呉市は、県が土地代分の2億2,400万円の資金援助するとの条件で、事業団を継承した年金資金運用基金から4億250万円で購入した訳です。県補助金を除くと、呉市の実質的な負担は1億7,850万円でした。
ただ、安価な買い物をしても、その後の経営は大きなボディブローの如く利いて来るので、私は当時この購入に難色を示しました。そもそも公共が収益事業に手を出すことは、第三セクターの呉ポートピアランドで手痛い目に遭っていたからです。
そこで当時の市長は、購入ありきではないことを示すために、諮問機関を組織し答申を得る手法に変更しました。ところが、そのグリーンピア安浦検討委員会の構成メンバーたるや、広島県、呉市、安浦町の当事者ばかりの管理職員だったのです。これでは、外部の目が入らず、最初から出来レースだったことは明白です。推察するに、このグリーンピアの買い物は、安浦町による呉市への編入合併に絡む密接な政治案件だった訳です。先ず、この時点からボタンの掛け違いがあったと指摘しておきましょう。当時から呉市が手を上げずに、民間事業者に公募売却すべきだったということなのです。
次にグリーンピアを購入して、経営は民間に任せることになりました。いわゆる公設民営で、具体的には指定管理者制度の適用です。当時の呉市議会広域行政対策特別委員会で議論され、指定管理者からは固定資産税相当額である3,200万円を毎年呉市に納付させることで、それを基金として積み立て、呉市による大規模修繕に活用すると、当局が答弁しました。
ところがその後呉市は、議会の意向を無視し、指定管理者負担金を基金に積まず、一般会計に入れて支出していたのです。この度の議会審査でも明らかになりましたが、当局は計画修繕を行わず、その都度指定管理者と相談して、必要とあらば、予算に計上する事後修繕であったのです。
しかも、呉市と指定管理者の大規模修繕と小規模修繕の棲み分けに係る線引きは、平成17年10月からの5年半に亘る第1期指定管理期間においては、曖昧にされたままだったことが、去る予算委委員会での私の質疑で明らかになりました。
平成23年度から27年度までの第2期指定管理期間の5年間において、初めて協議の上、100万円以上の修繕は呉市、100万円未満の修繕は指定管理者と、線引きを明確にしたのです。
因みに他の観光施設である大和ミュージアム、県民の浜市有施設、桂浜温泉館、野呂高原ロッジ等は、全て50万円となっており、グリーンピア指定管理者にとっては不利な状況になっています。呉市は、指施設規模に照らし合わせて指定管理者と協議して決めたということですが、不公平感は現実として歴然であり、若干の疑問は残ります。
結局呉市は、平成27年度までに、バーベキュー施設建設の3,200万円の投資を含め、合計2億6,800万円を修繕に充てています。
新年度予算には、グリーンピア修繕費として5千万円を計上しましたが、これには冷温水発生装置の取り替え費用は入っておりません。昨年夏故障した際修繕済みとの答弁でしたが、そもそもホテルには冷温水発生装置は予備機を含め2基あります。片方が故障しても、予備機を稼働させれば、冷房停止は起こりようがありません。耐用年数が来ているのですから、2千万円程かかっても取り替えるべきでしょう。
いずれにしても、指定管理者から負担金を収受しておきながら、基金を積まなかったことは、当時の議会への答弁との整合性も問われ、大きな問題だった訳です。因みに大和ミュージアムの場合は、指定管理計画を超えた収益分があった際は、その半額を呉市に納付する協定を結んでおり、これは基金に積んだ上で、大和ミュージアムの修繕や資料収集に活用しているのです。
私は先の予算委員会で、指定管理者を含む公共施設の修繕計画を策定し、これを公共施設等総合管理計画の個別計画に盛り込み、且つ修繕に係る基金を創設するよう提唱したところです。
また、県が建設したこどもの国の施設は老朽化により、呉市は一切修繕や改修を行って来ませんでした。当時13施設中、2施設を休止、1施設を廃止しています。具体的には、平成19年度にスカイサイクルを休止、20年度にトリムコースを廃止・撤去、26年度にチャイルドコースターを休止しています。これらは修繕計画を作って来なかった結果であって、その投資効果を検証することや議会にも相談がありませんでした。これでは家族連れの客足が遠のき、収益が減少に転じたのも頷けます。
第三の問題点は、議会への説明責任を当局が果たして来なかったということです。
例えば、当初の指定管理者には6者が応募し、北海道や東北を中心にホテル再建の実績がある(株)アルファー・ビラが選定されました。その後契約締結時は、その子会社である(株)ゆうとぴあセトウチになったのです。
ところが第2期指定管理者公募の際は、同社1者しか応募がなく、しかもアルファー・ビラとの親子関係は切れていたのです。おまけにいつの間にか、アルファー・ビラはホテル業から撤退し、現在はペーパーカンパニーしか存在していないことが、私の質疑で判明したのです。
つまり、第1期指定管理期間は、年金資金運用基金時代から引き続き黒字経営だったのが、その最終年度に赤字に転落した訳です。そして第2期からはいつの間にか、アルファー・ビラは資本提携から撤退していたことが、私の昨年12月一般質問で明らかになりました。黒字の時は、親会社が内部留保をそっくり持って行き、赤字に転落したとなると、連結決算を免れるため、梯子を外したとの構図が浮かび上がって来た訳です。このことは、第2期指定管理議案提出の際、当局は議会に一切説明しておりません。
また第3期指定管理議案提出の際は、赤字経営なので、指定管理者負担金を免除するのと合わせ、駐車場料金も無料にして、人件費を削減して経営努力をするから、暫定2年間は非公募で指定管理をゆうとぴあセトウチに担わせたいと説明がありました。平成27年12月議会には、指定管理者選定委員会を省略して議案提出しています。
ところが、この平成27年時に指定管理者負担金が遅延納付になっていたこと、水道料金も滞納状況が継続していたことを当局は隠していたのです。これらは昨年12月の私の一般質問においても伏せられており、この度の予算委員会等の質疑で、初めて明らかになったのです。訴訟が起こされたことで、議会の追求が厳しくなったことによります。
因みに、平成27年度までの指定管理者負担金での未納部分は1,770万円であり、訴状の3億3,600万円をゆうとぴあセトウチが10年半で納付したというのは間違いで、実際は、3億1,830万円が正しいということです。
ならば、これらのことを伏せて指定管理議案を提出して、議決を取ろうとした当局の姿勢は大問題です。これでは議会として、指定管理議案へ同意するか否かの判断材料が不足してしまうからです。議会軽視の何物でもありません。
しかも、昨年夏の冷温水発生装置の故障、昨年12月のお湯とぴあの壁剥落等、計画修繕の怠りが要因と思われる事故についても、一切当局から報告はありませんでした。
そして給料や委託業者、取引業者への支払いの遅滞、買掛金の存在です。これも私が一般質問で明らかにするまで、当局はそれを認めて来ませんでした。水道料金のミスマッチにしてもそうです。訴訟が起こされるまでは、議会に報告がなされないのです。
更に、ゆうとぴあセトウチがいよいよ電気代を支払うことができなくなり、中国電力から電気供給と止められようとされました。そこで、やむなく呉市がこの3月1日付けから、契約の相手方を呉市に変更したのです。今後かかった電気料金は、あくまで呉市が立て替えたものだから、弁済を指定管理者に請求するとしていますが、訴訟関係が継続し、完全に不信感が渦巻いている現状にあって、返って来る可能性はゼロに近いでしょう。このことも議会に報告なく、当局が単独で決定しました。
加えて年間3,400万円程度かかる電気料金は、新年度予算に計上されていません。
これこそ議会を愚弄しています。急遽のことだから、予算計上に間に合わなかったことは解りますが、そのために議会に丁寧に説明すべきです。私は、年度当初までは予算を流用するにしても、来る6月定例会で、これに係る補正予算を計上するよう、強く要請致しました。加えて、上下水道局と契約している水道料金にしても、同様の措置を講じるべきと考えます。
この様に、指定管理に係る問題は、議決案件ですから非常に重いものがあります。当局の隠蔽体質が積み重なって、この度の取り返しのつかない訴訟に発展した可能性が大きいと考えます。
一方、指定管理契約は平成29年度一杯、即ち30年3月末日までとなっていますが、呉市としては、グリーンピアにおける新たな活用策を早急に固めるべきです。私は民間公募一括売却を提唱しており、指定管理期間が切れる前から並行して公募作業を進めなければ、それだけ、指定管理期間終了後の休業期間が長引くのは必定です。
呉市としては、これまでの甘い考えから脱却し、思い切った抜本改革に向け舵を切るべきでしょう。
さて呉市は、公共施設「グリーンピアせとうち」の指定管理者である(株)ゆーとぴあセトウチから、この度立て続けに3度に亘って訴訟を起こされました。
第一次訴訟は、昨年10月31日に提訴され、昨年8月18日に冷温水発生装置が故障したことで、冷房がストップしたため、食事代を含む宿泊料金全額を無料にしたことによる2千万円の損害賠償請求です。呉市が大規模修繕を怠ったことが原因との原告主張です。
第二次訴訟は、今年1月6日に提訴。安浦町が呉市に編入合併した際、水道料金の徴収制度が異なるため、過剰な水道料金を呉市上下水道局に収めさせられたことによる被害額1,649万円の損害賠償請求です。年金資金運用基金がグリーンピア安浦を所有していた時、海島博の水道需要増を見込んで量水器を70mmから150mmに増径したのですが、安浦町の水道料金は従量制のみだったのが、呉市上下水道局は基本料金と従量制の併用システムだったため、75mmまでではなく、150mmまでの基本料金を課せられたという主張です。因みに呉市上下水道局は、ゆうとぴあセトウチの要請を受け、平成28年2月に量水器を75mmに減径した経緯があります。
第三次訴訟は、1月31日に提訴。呉市が所有者責任としての修繕を怠ったと主張し、5億795万円の損害賠償請求がなされました。その内訳は、指定管理者が過去10年半で呉市に収めた指定管理者負担金の総額3億3,600万円の払い戻しに加え、指定管理者による車の維持費を含めた修繕費支出3億4,391万円の半額1億7,195万円としています。
結局3つの訴訟における損害賠償請求額を合計すると、5億4,444万円となります。これらは、今後司法の場で争うことになりますので、双方の主張が真っ向から対立する部分が多く含まれていることもあって、ここではその核心部分の詳細には、敢えて触れずにおこうと思います。
そもそもグリーンピアは、国民が収めた厚生年金保険料を原資として財政投融資を受け、資産運用することが目的でした。当時の年金福祉事業団が、大型保養施設として全国13基地を次々に建設し、その運営に努めて来ましたが、失敗して総合的に逆ざやとなったため、当時の小泉政権が売却を閣議決定致しました。
これを受け呉市は、県が土地代分の2億2,400万円の資金援助するとの条件で、事業団を継承した年金資金運用基金から4億250万円で購入した訳です。県補助金を除くと、呉市の実質的な負担は1億7,850万円でした。
ただ、安価な買い物をしても、その後の経営は大きなボディブローの如く利いて来るので、私は当時この購入に難色を示しました。そもそも公共が収益事業に手を出すことは、第三セクターの呉ポートピアランドで手痛い目に遭っていたからです。
そこで当時の市長は、購入ありきではないことを示すために、諮問機関を組織し答申を得る手法に変更しました。ところが、そのグリーンピア安浦検討委員会の構成メンバーたるや、広島県、呉市、安浦町の当事者ばかりの管理職員だったのです。これでは、外部の目が入らず、最初から出来レースだったことは明白です。推察するに、このグリーンピアの買い物は、安浦町による呉市への編入合併に絡む密接な政治案件だった訳です。先ず、この時点からボタンの掛け違いがあったと指摘しておきましょう。当時から呉市が手を上げずに、民間事業者に公募売却すべきだったということなのです。
次にグリーンピアを購入して、経営は民間に任せることになりました。いわゆる公設民営で、具体的には指定管理者制度の適用です。当時の呉市議会広域行政対策特別委員会で議論され、指定管理者からは固定資産税相当額である3,200万円を毎年呉市に納付させることで、それを基金として積み立て、呉市による大規模修繕に活用すると、当局が答弁しました。
ところがその後呉市は、議会の意向を無視し、指定管理者負担金を基金に積まず、一般会計に入れて支出していたのです。この度の議会審査でも明らかになりましたが、当局は計画修繕を行わず、その都度指定管理者と相談して、必要とあらば、予算に計上する事後修繕であったのです。
しかも、呉市と指定管理者の大規模修繕と小規模修繕の棲み分けに係る線引きは、平成17年10月からの5年半に亘る第1期指定管理期間においては、曖昧にされたままだったことが、去る予算委委員会での私の質疑で明らかになりました。
平成23年度から27年度までの第2期指定管理期間の5年間において、初めて協議の上、100万円以上の修繕は呉市、100万円未満の修繕は指定管理者と、線引きを明確にしたのです。
因みに他の観光施設である大和ミュージアム、県民の浜市有施設、桂浜温泉館、野呂高原ロッジ等は、全て50万円となっており、グリーンピア指定管理者にとっては不利な状況になっています。呉市は、指施設規模に照らし合わせて指定管理者と協議して決めたということですが、不公平感は現実として歴然であり、若干の疑問は残ります。
結局呉市は、平成27年度までに、バーベキュー施設建設の3,200万円の投資を含め、合計2億6,800万円を修繕に充てています。
新年度予算には、グリーンピア修繕費として5千万円を計上しましたが、これには冷温水発生装置の取り替え費用は入っておりません。昨年夏故障した際修繕済みとの答弁でしたが、そもそもホテルには冷温水発生装置は予備機を含め2基あります。片方が故障しても、予備機を稼働させれば、冷房停止は起こりようがありません。耐用年数が来ているのですから、2千万円程かかっても取り替えるべきでしょう。
いずれにしても、指定管理者から負担金を収受しておきながら、基金を積まなかったことは、当時の議会への答弁との整合性も問われ、大きな問題だった訳です。因みに大和ミュージアムの場合は、指定管理計画を超えた収益分があった際は、その半額を呉市に納付する協定を結んでおり、これは基金に積んだ上で、大和ミュージアムの修繕や資料収集に活用しているのです。
私は先の予算委員会で、指定管理者を含む公共施設の修繕計画を策定し、これを公共施設等総合管理計画の個別計画に盛り込み、且つ修繕に係る基金を創設するよう提唱したところです。
また、県が建設したこどもの国の施設は老朽化により、呉市は一切修繕や改修を行って来ませんでした。当時13施設中、2施設を休止、1施設を廃止しています。具体的には、平成19年度にスカイサイクルを休止、20年度にトリムコースを廃止・撤去、26年度にチャイルドコースターを休止しています。これらは修繕計画を作って来なかった結果であって、その投資効果を検証することや議会にも相談がありませんでした。これでは家族連れの客足が遠のき、収益が減少に転じたのも頷けます。
第三の問題点は、議会への説明責任を当局が果たして来なかったということです。
例えば、当初の指定管理者には6者が応募し、北海道や東北を中心にホテル再建の実績がある(株)アルファー・ビラが選定されました。その後契約締結時は、その子会社である(株)ゆうとぴあセトウチになったのです。
ところが第2期指定管理者公募の際は、同社1者しか応募がなく、しかもアルファー・ビラとの親子関係は切れていたのです。おまけにいつの間にか、アルファー・ビラはホテル業から撤退し、現在はペーパーカンパニーしか存在していないことが、私の質疑で判明したのです。
つまり、第1期指定管理期間は、年金資金運用基金時代から引き続き黒字経営だったのが、その最終年度に赤字に転落した訳です。そして第2期からはいつの間にか、アルファー・ビラは資本提携から撤退していたことが、私の昨年12月一般質問で明らかになりました。黒字の時は、親会社が内部留保をそっくり持って行き、赤字に転落したとなると、連結決算を免れるため、梯子を外したとの構図が浮かび上がって来た訳です。このことは、第2期指定管理議案提出の際、当局は議会に一切説明しておりません。
また第3期指定管理議案提出の際は、赤字経営なので、指定管理者負担金を免除するのと合わせ、駐車場料金も無料にして、人件費を削減して経営努力をするから、暫定2年間は非公募で指定管理をゆうとぴあセトウチに担わせたいと説明がありました。平成27年12月議会には、指定管理者選定委員会を省略して議案提出しています。
ところが、この平成27年時に指定管理者負担金が遅延納付になっていたこと、水道料金も滞納状況が継続していたことを当局は隠していたのです。これらは昨年12月の私の一般質問においても伏せられており、この度の予算委員会等の質疑で、初めて明らかになったのです。訴訟が起こされたことで、議会の追求が厳しくなったことによります。
因みに、平成27年度までの指定管理者負担金での未納部分は1,770万円であり、訴状の3億3,600万円をゆうとぴあセトウチが10年半で納付したというのは間違いで、実際は、3億1,830万円が正しいということです。
ならば、これらのことを伏せて指定管理議案を提出して、議決を取ろうとした当局の姿勢は大問題です。これでは議会として、指定管理議案へ同意するか否かの判断材料が不足してしまうからです。議会軽視の何物でもありません。
しかも、昨年夏の冷温水発生装置の故障、昨年12月のお湯とぴあの壁剥落等、計画修繕の怠りが要因と思われる事故についても、一切当局から報告はありませんでした。
そして給料や委託業者、取引業者への支払いの遅滞、買掛金の存在です。これも私が一般質問で明らかにするまで、当局はそれを認めて来ませんでした。水道料金のミスマッチにしてもそうです。訴訟が起こされるまでは、議会に報告がなされないのです。
更に、ゆうとぴあセトウチがいよいよ電気代を支払うことができなくなり、中国電力から電気供給と止められようとされました。そこで、やむなく呉市がこの3月1日付けから、契約の相手方を呉市に変更したのです。今後かかった電気料金は、あくまで呉市が立て替えたものだから、弁済を指定管理者に請求するとしていますが、訴訟関係が継続し、完全に不信感が渦巻いている現状にあって、返って来る可能性はゼロに近いでしょう。このことも議会に報告なく、当局が単独で決定しました。
加えて年間3,400万円程度かかる電気料金は、新年度予算に計上されていません。
これこそ議会を愚弄しています。急遽のことだから、予算計上に間に合わなかったことは解りますが、そのために議会に丁寧に説明すべきです。私は、年度当初までは予算を流用するにしても、来る6月定例会で、これに係る補正予算を計上するよう、強く要請致しました。加えて、上下水道局と契約している水道料金にしても、同様の措置を講じるべきと考えます。
この様に、指定管理に係る問題は、議決案件ですから非常に重いものがあります。当局の隠蔽体質が積み重なって、この度の取り返しのつかない訴訟に発展した可能性が大きいと考えます。
一方、指定管理契約は平成29年度一杯、即ち30年3月末日までとなっていますが、呉市としては、グリーンピアにおける新たな活用策を早急に固めるべきです。私は民間公募一括売却を提唱しており、指定管理期間が切れる前から並行して公募作業を進めなければ、それだけ、指定管理期間終了後の休業期間が長引くのは必定です。
呉市としては、これまでの甘い考えから脱却し、思い切った抜本改革に向け舵を切るべきでしょう。