青山クラブ保存ありき方針は、末代にまで禍根を残す!!
Facebook 2018.1.25
去る1月23日、凍てつく寒波で風も強い中、123回目の街頭演説に立ちました。この度のテーマは青山クラブ保存方針についてです。
呉市は、懸案だった自衛隊集会所「青山クラブ」を国から購入した後の活用策として、全部保存を前提に進める方針を、去る1月19日の呉市議会総務委員会で公表しました。 前市長が一昨年12月に発表した当初の構想では、青山クラブを解体して駐車場にするというものでしたから、新市長が180度方針転換したことになります。アニメ映画「この世界の片隅に」の大ヒットに伴い、戦時中には下士官兵集会所だった福利厚生施設が一躍脚光を浴び、市民からも保存活用要望が出されていたことも影響したと思います。
ここで、前市長と新市長の青山クラブ活用策の共通項を整理しておきます。それは、国から土地等を購入した上で、敷地内に隣接する当時の舞踏施設だった「桜松館」を耐震改修し、音楽・飲食・物販を伴う観光・休憩施設にすることです。因みにここは、この前まで海上自衛隊音楽隊の練習場として活用されていました。
国が売却方針を決めたのは、青山クラブにしても桜松館にしても、入船山記念館のような文化財としての価値がないと踏んだためです。これらは知名度も殆どないため、観光客誘致には適していないと言えましょう。
ましてや前市長案の、桜松館をメイン施設に位置付け、本館たる青山クラブを解体し、それを訪れる観光客の駐車場にするというのは、愚策もいいところです。解体した跡地に200台分の駐車スペースができますが、観光客はほぼ来ません。
対して、新市長提案である青山クラブを全部残したとしても観光客の多くは訪れないでしょう。何故なら、国重要文化財である入船山記念館でさえも、大和ミュージアムとてつのくじら館がオープンした以降、来館者が激減したからです。
しかも、青山クラブを保存ありきで、その活用策は定まっていません。何に活用するか分からないものを耐震診断に新たに2千万円、そしてその建物改修等に何と30億円もかかるのです。しかもその維持管理費に30年間で28億円、年平均9千万円も半永久的にかかるというのですから、費用対効果を見極めなければ、呉市を財政難に陥らせる愚策となり得ましょう。
更に、宿泊施設やフリースペースを検討すると言っていますが、これとて宿泊施設は公設民営で、赤字分は税金で補填し、フリースペースは収益を生みませんから、その業務委託費も半永久的に血税投入せねばなりません。これらは維持管理費の年平均9千万円とは別途必要になるのは明かです。
加えて、新年度に耐震診断を行った結果、とても保持できない建物と診断すれば、結局解体策に戻る可能性も秘めています。その場合は耐震診断費用2千万円はどぶに捨てることとなります。
一方、合併建設期間を5年間再延長することが政府で検討されていますが、これはまだ決定ではありません。即ち、有利な財源である合併特例債も使えないリスクも秘めている訳です。もし決定されれば呉市の場合、平成31年度末から36年度末まで延長となり、使えたとしても、残り枠が20億円しかありませんので、一般財源を補填しなければならないことも十分あり得ます。
即ち、完全に財政規律が緩んでいるのです。本市では、今後5年間で124億円の収支不足が見込まれると、発表されたばかりなのです。この機に及んで、ハコ物行政は厳に慎まねばなりません。呉市公共施設等総合管理計画にも、そのことが明記されているからです。
結局、前市長案の解体・駐車場も愚策、新市長案の保存活用も愚策でしかありません。私は、発想の転換が必要だと訴えています。青山クラブ・桜松館の建物付き敷地購入に約3億円、桜松館の耐震大規模改修に7億円がかかりますが、これには賛成です。
但しその大前提として、青山クラブの外壁だけは残し外観を保持しつつ、中庭部分に目玉商品たる戦艦大和大型試験機を展示するというのが私の提案なのです。
これは平成23年度に5千万円の移転費を補正予算化し、広島大学から譲り受けたもので、長さ28m、高さ5mもあり、戦艦大和1/10模型よりも大きいのです。現在はアレイからすこじま駐車場の奥に、分解してシーツをかけられ眠ったまま放置されています。 これを経産省の近代化産業遺産に格付けして一般公開することで、大和ミュージアムやてつのくじら館への来館者が、「折角呉に来たのだから寄って行かねば損」と言って、青山クラブに立ち寄るように誘導するのです。その付録が青山クラブの面影を残した外壁であり、休憩施設たる桜松館なのです。すぐ近くの入船山記念館や呉市美術館にも来館者が増えることでしょう。
観光資源のメインは何と言ってもこの大型試験機なのです。この機会を逃すと、半永久的に適切な展示場所を見つけられないまま放置することになるでしょう。正に宝の持ち腐れとはこのことです。
これは前市長がやり遂げられなかったことです。おまけにこの存在を市民に広報しても来ませんでした。新市長に期待しましたが、そのことに気付いておられないようで、目先の損得に左右されたのではと疑われても仕方ないでしょう。
そして、これら幸町界隈を多くの観光客が訪れるようになれば、市内宿泊客も増え、中央地区商店街にも客足が延びて行くことになるでしょう。
結論として、財政難の呉市において、巨大な税金を投じ集客のあまり見込めない、費用対効果の低い事業に決して納得はできません。青山クラブは外壁さえ残せば、観光施設としての効果は出せますし、これもメインである大型試験機あってのことなのです。
私は今後も、新年度予算案に向けて、このことを訴えて参る所存です。
呉市は、懸案だった自衛隊集会所「青山クラブ」を国から購入した後の活用策として、全部保存を前提に進める方針を、去る1月19日の呉市議会総務委員会で公表しました。 前市長が一昨年12月に発表した当初の構想では、青山クラブを解体して駐車場にするというものでしたから、新市長が180度方針転換したことになります。アニメ映画「この世界の片隅に」の大ヒットに伴い、戦時中には下士官兵集会所だった福利厚生施設が一躍脚光を浴び、市民からも保存活用要望が出されていたことも影響したと思います。
ここで、前市長と新市長の青山クラブ活用策の共通項を整理しておきます。それは、国から土地等を購入した上で、敷地内に隣接する当時の舞踏施設だった「桜松館」を耐震改修し、音楽・飲食・物販を伴う観光・休憩施設にすることです。因みにここは、この前まで海上自衛隊音楽隊の練習場として活用されていました。
国が売却方針を決めたのは、青山クラブにしても桜松館にしても、入船山記念館のような文化財としての価値がないと踏んだためです。これらは知名度も殆どないため、観光客誘致には適していないと言えましょう。
ましてや前市長案の、桜松館をメイン施設に位置付け、本館たる青山クラブを解体し、それを訪れる観光客の駐車場にするというのは、愚策もいいところです。解体した跡地に200台分の駐車スペースができますが、観光客はほぼ来ません。
対して、新市長提案である青山クラブを全部残したとしても観光客の多くは訪れないでしょう。何故なら、国重要文化財である入船山記念館でさえも、大和ミュージアムとてつのくじら館がオープンした以降、来館者が激減したからです。
しかも、青山クラブを保存ありきで、その活用策は定まっていません。何に活用するか分からないものを耐震診断に新たに2千万円、そしてその建物改修等に何と30億円もかかるのです。しかもその維持管理費に30年間で28億円、年平均9千万円も半永久的にかかるというのですから、費用対効果を見極めなければ、呉市を財政難に陥らせる愚策となり得ましょう。
更に、宿泊施設やフリースペースを検討すると言っていますが、これとて宿泊施設は公設民営で、赤字分は税金で補填し、フリースペースは収益を生みませんから、その業務委託費も半永久的に血税投入せねばなりません。これらは維持管理費の年平均9千万円とは別途必要になるのは明かです。
加えて、新年度に耐震診断を行った結果、とても保持できない建物と診断すれば、結局解体策に戻る可能性も秘めています。その場合は耐震診断費用2千万円はどぶに捨てることとなります。
一方、合併建設期間を5年間再延長することが政府で検討されていますが、これはまだ決定ではありません。即ち、有利な財源である合併特例債も使えないリスクも秘めている訳です。もし決定されれば呉市の場合、平成31年度末から36年度末まで延長となり、使えたとしても、残り枠が20億円しかありませんので、一般財源を補填しなければならないことも十分あり得ます。
即ち、完全に財政規律が緩んでいるのです。本市では、今後5年間で124億円の収支不足が見込まれると、発表されたばかりなのです。この機に及んで、ハコ物行政は厳に慎まねばなりません。呉市公共施設等総合管理計画にも、そのことが明記されているからです。
結局、前市長案の解体・駐車場も愚策、新市長案の保存活用も愚策でしかありません。私は、発想の転換が必要だと訴えています。青山クラブ・桜松館の建物付き敷地購入に約3億円、桜松館の耐震大規模改修に7億円がかかりますが、これには賛成です。
但しその大前提として、青山クラブの外壁だけは残し外観を保持しつつ、中庭部分に目玉商品たる戦艦大和大型試験機を展示するというのが私の提案なのです。
これは平成23年度に5千万円の移転費を補正予算化し、広島大学から譲り受けたもので、長さ28m、高さ5mもあり、戦艦大和1/10模型よりも大きいのです。現在はアレイからすこじま駐車場の奥に、分解してシーツをかけられ眠ったまま放置されています。 これを経産省の近代化産業遺産に格付けして一般公開することで、大和ミュージアムやてつのくじら館への来館者が、「折角呉に来たのだから寄って行かねば損」と言って、青山クラブに立ち寄るように誘導するのです。その付録が青山クラブの面影を残した外壁であり、休憩施設たる桜松館なのです。すぐ近くの入船山記念館や呉市美術館にも来館者が増えることでしょう。
観光資源のメインは何と言ってもこの大型試験機なのです。この機会を逃すと、半永久的に適切な展示場所を見つけられないまま放置することになるでしょう。正に宝の持ち腐れとはこのことです。
これは前市長がやり遂げられなかったことです。おまけにこの存在を市民に広報しても来ませんでした。新市長に期待しましたが、そのことに気付いておられないようで、目先の損得に左右されたのではと疑われても仕方ないでしょう。
そして、これら幸町界隈を多くの観光客が訪れるようになれば、市内宿泊客も増え、中央地区商店街にも客足が延びて行くことになるでしょう。
結論として、財政難の呉市において、巨大な税金を投じ集客のあまり見込めない、費用対効果の低い事業に決して納得はできません。青山クラブは外壁さえ残せば、観光施設としての効果は出せますし、これもメインである大型試験機あってのことなのです。
私は今後も、新年度予算案に向けて、このことを訴えて参る所存です。