街頭演説集

第345回 ハマスの先制攻撃でイスラエルが着実に領土拡張に動く!

2023.11.6

 去る11月6日は345回目の街頭演説。テーマはハマス・イスラエル戦争についてです。

 これは、去る10月7日に、パレスチナのガザ地区を実効支配する過激派テロ組織であるハマスが、突然イスラエルとの国境を破って侵入。

 230名を人質に捕縛した上、ロケット弾で約3千人を殺害したことが直接の原因となっています。
 これを受け、イスラエルのネタニヤフ首相は即刻戦争宣言。すぐさま報復の空爆を開始すると同時に、地上戦に備え、軍隊を国境近くに集結させました。
 また、米国のバイデン大統領がイスラエルに飛び、同首相と会談。同国の支援を表明したのです。
 ところが、その後ガザ地区北部の病院が空爆を受けたのを初め、約1ヶ月間でガザ地区住民8,500人が死亡。

 その名簿をハマスが公開しました。イスラエルでの死亡者を含めると、双方合わせて1万人近くになるようです。
 国際世論は、イスラエル支援からパレスチナへの同情論も噴出し、我が国の評論も、支持が真っ二つに割れてしまった感は否めません。ガザ地区国境には、イスラエルが擁壁を構築し、ガザ地区を監視していたことが明白になったためです。
 彼らは漁業権も侵され、エネルギー供給もイスラエルに制御され、220万人が毎日長時間の停電に遭い、仕事にもつけない貧困と自由を奪われた状況なのです。「天上のない監獄」とまで揶揄されているのです。
 実際、この度の戦争を受け、国連安全保障理事会ではアメリカやロシアがそれぞれ人道に関する決議案を提出したものの、4回全てにおいて、双方がそれぞれ拒否権を発動し、一度も採択されていないのです。
 ウクライナ・ロシア戦争とは、国際世論の様相が明らかに異なっています。
 そもそも今回の戦争に至った背景を紐解く必要があります。パレスチナ・イスラエル問題は、紀元前の旧約聖書時代に遡り、根が深いためです。
 ユダヤ民族は、流浪の民として全世界に散らばっていましたが、第2次大戦時に現在の地、神が約束したカナンの地に終結しました。いわゆる神が選んだ選民思想を誇っているのです。
 既に、アラブ系であるパレスチナ人が定着していたことから、当時ベギン中東のテロ王と呼ばれ、虐殺事件を起こしています。因みに彼は、1973年に創設した右派リクードに所属し、1977年には首相を務め、レバノンへも侵略しています。
 当然先住民との戦いになる訳です。それを第2次大戦終了後、国連決議を経て米英が後ろ盾になり、1948年に、現在のユダヤ民族の国であるイスラエルを建国したのです。

 これは旧約聖書を信じるユダヤ民族の悲願であり、カナンはユダヤ民族に与えた地として、侵略を正当化して来ました。
 ですから、イスラエル建国直後の1948年には第1次中東戦争、1956年には第⒉次、1967年には第3次、1973年には第4次と、イスラエルとパレスチナを中心として戦争を繰り替えして来ました。この背景には、カナンの地全てをイスラエルが領土にしようという意図が見え隠れします。
 1967年には、現在のヨルダン川西岸地区とガザ地区をパレスチナとし、境界を設定したものの、それ以降にもイスラエルによるヨルダン川西岸への入植という名の侵略が後を絶たなかったのです。2021年5月にも、ハマスとイスラエルが交戦しています。
 また今年2月には、国連安保理が議長声明を採択。イスラエルの入植に懸念と失望を示しました。これには米国でさえ、拒否権を行使しなかったのです。
 この度も、同地区9箇所の入植地を公式にイスラエルの領地にするとの公式宣言もありました。居住していたパレスチナ人で残存していた人は、そこから追い出されたのです。
 10月31日には、ついにイスラエル軍がガザ地区に軍隊を投入、地上戦に突入しました。
 11月4日には、ブリンケン米国務長官がヨルダン入り。ヨルダン、サウジアラビア、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)、エジプトの高官との会談を行い、停戦に向けアメリカが仲介するようにとアラブ5ヶ国は要求しました。

 ところが、ブリンケン氏は、長期的停戦なら、ハマスが立ち直る時間を与えてしまうため、あくまでも一時停戦を主張し、かみ合わなかったようです。やはりアメリカはイスラエル擁護の立場です。
 翌日、その足でブリンケン氏はヨルダン川西岸に入り、パレスチナ暫定自治区のアッバス議長と会談。彼は穏健派組織ファタハを率いています。その彼に対しブリンケン氏は、パレスチナをまとめるよう、非現実的な要請をしたようです。これは中立を表向き標榜するポーズに見えます。
 一方、この度のハマスの先制攻撃は、やらせと見る向きがあります。

 ハマスを裏で支援して来たのは、実はイスラエルのモサドやアメリカCIAであって、先に手を出させて、イスラエルの反撃を正当化しようというのです。
 実はこの手法は、9.11の同時多発テロや、日米戦争の真珠湾攻撃等、米国の世論を対テロ攻撃や、ジャップ憎しに誘導する常套手段であったというのです。イスラム国も実は、CIAと繋がっていたとの情報が流出しているのです。
 つまり、イスラエルが聖戦を掲げて、ガザ地区を攻撃し、どさくさに紛れてヨルダン川西岸の入植地も拡大しようという策略がちらつきます。
 パレスチナ側につくサウジアラビアとイスラエルの国交回復が間近に迫って来ていたこともあって、この時期に至ったのではないでしょうか?しかもイスラエルでは、昨年11月末に強行派のリクード率いる第6次ネタニヤフ政権が樹立されていたからです。
 更には、昨年2月24日に勃発したウクライナ・ロシア戦争において、NATOが支援するウクライナがほぼ敗戦を喫したことから、世界の目を中東にそらすのが目的ではなかったか、との見解も出ています。

 イスラエルを支援する米英仏、そのイスラエルに対抗するアラブの国はイランです。そのイランの背後にはロシアと中共がいます。つまり、この度の両国間の紛争が第5次中東戦争に拡大するとの懸念も払拭できていないのです。
 もしそうなっら、ペルシャ湾のシーレーンが閉ざされ、オイルショックが再度生起し、更なるガソリンを初めとするや物価の高騰、食料危機が到来し兼ねません。我が国にとって、決して対岸の火事では済まされないのです。
 尚岸田政権は、アメリカによる宙ぶらりんで曖昧な態度を受け、公式な立ち場を表明していません。首相は自身のXにおいて、紛争勃発を受け、ハマスを非難する書き込みでパフォーマンスを見せたくらいで、方向性を決めかねているようです。
 NATO側に立ってウクライナを支援した失敗は繰り返してはならず、あくまでも中立外交を死守するべきなのです。

第345回街頭演説 ワハマスの先制攻撃でイスラエルが着実に領土拡張に動く!(2023.11.6)

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