緩やかな節介事業は現場事情を無視し、税金の三重投資!
Facebook 2018.4.12
去る4月9日は134回目の街頭演説。テーマは、呉市の新年度新規事業の一つで「緩やかなお節介事業」です。
これは、くれ協働事業提案制度における平成26年度から28年度まで最長3年間の助成を活用して、第二地区まちづくり委員会が実行委員会を起ち上げ実践された、「地域見守り隊」がモデルとなって制度化しようとするものです。この活動は新聞にも採り上げられ、自主的に行動された稀なケースとして、大いに評価されるものです。
これを制度化する目的は、地域スタッフが高齢世帯を戸別訪問して話し相手になることで、地域コミュにケーションの深化を通じて、介護予防にも寄与できることが上げられます。同時に、新たな地域スタッフの掘り起こしも期待できるとしています。
具体的には、新年度に3団体のモデル地区を想定し、1団体当たり30万円を限度に、合計90万円を予算化致しました。理想としては、旧市内中央地区に1団体、旧市内市民センター地区に1団体、合併町に1団体の設立を想定しています。
来年度は新たに3団体を募り、32年度はまた新たに3団体、これを33年度まで合計4年間実践した上で、32年度に結果を検証し、呉市全体に制度化するか検討するといいます。
では、その30万円の使い道は何でしょうか?、戸別訪問スタッフに対しユニホームを貸与したり、実行委員会起ち上げのための、視察や研修費、拠点づくりのための備品購入などが考えれるとしています。ということは、2年間で最大60万円のイニシャルコストに対する交付を受けた後は、後は人件費はゼロで継続して行うという意味になろうかと思います。
これに対して、私が今年度から会長を務めることになった第四地区自治会連合会における理事会において、早速疑問の声が上がりました。民生委員の高齢者宅への訪問活動とどう違うのかという素朴な質問です。
民生委員が戸別訪問する対象世帯は、一人暮らし高齢者や老々夫婦のみの世帯というように、予め名簿があてがわれます。これに対して、地域見守り隊事業は、特に対象が特定されてはいませんが、若者と同居している世帯は極力避けると思われることから、ほぼ対象世帯が重複するのではないかと推察されます。
実は他にも、呉市で昨年度からスタートした介護保険事業における介護予防・日常生活支援総合事業にも、同様の事業があるのです。
その一つは、介護予防・生活支援サービス事業の中の住民主体によるサービスです。これは、要支援者の一部と要支援者予備軍の一部を対象として、訪問型と通所型サービスとの分かれていますが、これと類似しています。
これも介護保険法改正を受けた新たなサービスですが、地域の縁故団体たる老人クラブに声かけをしていまして、平成28年度から事前にモデル地区を選定し、生活支援コーディネーターを社会福祉協議会に委託して配置しました。即ち天応・吉浦、警固屋・宮原、音戸・倉橋地区です。29年度制度スタート年度になって以降、現時点では警固屋、仁方、第三地区の各老人クラブ連合会が担い手団体として登録されています。但し老人クラブといっても、その世話役は自治会役員と被っており、これらの方は他にも当て職を持っておられます。
この制度は、戸別訪問先で高齢者の話し相手になるだけではなく、掃除、洗濯、買い物、ゴミ出しといった、介護職専門外の家事支援サービスをすることで、1件当たり500円程度の受益者負担を支払ってもらうというものです。
加えて通所型サービスは、通所拠点を開設したりして、お茶をのみながらコミュニケーションを図ろうという常設サロン的イメージではありますが、対象者が限定されるため、具体化は全く見えておりません。
これらは厚労省が机上の上で捻り出した制度設計であり、現場の実情に全く適合していないのは明白です。
もう一つの類似事業は、一般介護予防事業の中のサロン事業です。これはふれあいいきいきサロンのことで、呉市と呉市社会福祉協会の委託事業です。この中にも常設型と、随時開催型とあり、年間開催回数や、65歳以上高齢者の参加人数によって、助成金が異なって参ります。
常設型は、過去に広島県社会福祉協議会が助成していた、地域支え合体制づくり事業を活用して、川原石地区の「和(なごみ)の家」、宮原地区の「きらく亭」がありましたが、3年間の助成が切れたこともあって、29年度からスタートしたサロン事業に移行が可能となりました。私が進言したことによります。
また、これらの先駆けとなったのは、三条地区の「ふれあい広場」であり、ここは介護保険事業に枠組みに拘束されずに、ゆめづくり交付金を活用して、現在も担当者をローテーションしつつ、運営を継続されています。
尚これらサロンは、65歳以上であれば、対象者が限定されていませんので、これこそ地域見守り隊事業と重なるものです。と申しますのも見守り隊活動には、やはり訪問型通所型の2種類あるということだからです。その内の通所型が、この一般介護予防事業におけるふれあいいきいきサロンと完全に重なります。
また同サロンの場合、集いに誘うための戸別訪問も推奨しており、1件訪問する毎に100円が呉市社会福祉協議会から助成されるのです。となりますと、これも地域見守り隊と完全に合致致します。
この様に、地域見守り隊事業は介護保険の介護予防・日常生活支援総合事業や、民生委員活動と重複しています。因みに前者は介護保険課、後者は福祉保健課が予算化しています。これに対して、地域見守り隊による緩やかなお節介事業は、地域協働課であって、正に縦割行政の弊害が色濃く滲み出ていると言えましょう。
しかも、それら現場のスタッフは、殆どが同じ人が担っておられ、新たな人材発掘どころか、ボランティア的仕事が増えて、却って負担になるというのが、現場における生の声なのです。これこそ余計なお節介と言われても仕方ないでしょう。
この様な税金の無駄遣い、三重投資、ばらまきに対し、例によって私一人が、この予算に反対を表明致しました。今後も、地域負担の軽減や緩和を図ると同時に、行政の無駄をチェックして参る所存です。
これは、くれ協働事業提案制度における平成26年度から28年度まで最長3年間の助成を活用して、第二地区まちづくり委員会が実行委員会を起ち上げ実践された、「地域見守り隊」がモデルとなって制度化しようとするものです。この活動は新聞にも採り上げられ、自主的に行動された稀なケースとして、大いに評価されるものです。
これを制度化する目的は、地域スタッフが高齢世帯を戸別訪問して話し相手になることで、地域コミュにケーションの深化を通じて、介護予防にも寄与できることが上げられます。同時に、新たな地域スタッフの掘り起こしも期待できるとしています。
具体的には、新年度に3団体のモデル地区を想定し、1団体当たり30万円を限度に、合計90万円を予算化致しました。理想としては、旧市内中央地区に1団体、旧市内市民センター地区に1団体、合併町に1団体の設立を想定しています。
来年度は新たに3団体を募り、32年度はまた新たに3団体、これを33年度まで合計4年間実践した上で、32年度に結果を検証し、呉市全体に制度化するか検討するといいます。
では、その30万円の使い道は何でしょうか?、戸別訪問スタッフに対しユニホームを貸与したり、実行委員会起ち上げのための、視察や研修費、拠点づくりのための備品購入などが考えれるとしています。ということは、2年間で最大60万円のイニシャルコストに対する交付を受けた後は、後は人件費はゼロで継続して行うという意味になろうかと思います。
これに対して、私が今年度から会長を務めることになった第四地区自治会連合会における理事会において、早速疑問の声が上がりました。民生委員の高齢者宅への訪問活動とどう違うのかという素朴な質問です。
民生委員が戸別訪問する対象世帯は、一人暮らし高齢者や老々夫婦のみの世帯というように、予め名簿があてがわれます。これに対して、地域見守り隊事業は、特に対象が特定されてはいませんが、若者と同居している世帯は極力避けると思われることから、ほぼ対象世帯が重複するのではないかと推察されます。
実は他にも、呉市で昨年度からスタートした介護保険事業における介護予防・日常生活支援総合事業にも、同様の事業があるのです。
その一つは、介護予防・生活支援サービス事業の中の住民主体によるサービスです。これは、要支援者の一部と要支援者予備軍の一部を対象として、訪問型と通所型サービスとの分かれていますが、これと類似しています。
これも介護保険法改正を受けた新たなサービスですが、地域の縁故団体たる老人クラブに声かけをしていまして、平成28年度から事前にモデル地区を選定し、生活支援コーディネーターを社会福祉協議会に委託して配置しました。即ち天応・吉浦、警固屋・宮原、音戸・倉橋地区です。29年度制度スタート年度になって以降、現時点では警固屋、仁方、第三地区の各老人クラブ連合会が担い手団体として登録されています。但し老人クラブといっても、その世話役は自治会役員と被っており、これらの方は他にも当て職を持っておられます。
この制度は、戸別訪問先で高齢者の話し相手になるだけではなく、掃除、洗濯、買い物、ゴミ出しといった、介護職専門外の家事支援サービスをすることで、1件当たり500円程度の受益者負担を支払ってもらうというものです。
加えて通所型サービスは、通所拠点を開設したりして、お茶をのみながらコミュニケーションを図ろうという常設サロン的イメージではありますが、対象者が限定されるため、具体化は全く見えておりません。
これらは厚労省が机上の上で捻り出した制度設計であり、現場の実情に全く適合していないのは明白です。
もう一つの類似事業は、一般介護予防事業の中のサロン事業です。これはふれあいいきいきサロンのことで、呉市と呉市社会福祉協会の委託事業です。この中にも常設型と、随時開催型とあり、年間開催回数や、65歳以上高齢者の参加人数によって、助成金が異なって参ります。
常設型は、過去に広島県社会福祉協議会が助成していた、地域支え合体制づくり事業を活用して、川原石地区の「和(なごみ)の家」、宮原地区の「きらく亭」がありましたが、3年間の助成が切れたこともあって、29年度からスタートしたサロン事業に移行が可能となりました。私が進言したことによります。
また、これらの先駆けとなったのは、三条地区の「ふれあい広場」であり、ここは介護保険事業に枠組みに拘束されずに、ゆめづくり交付金を活用して、現在も担当者をローテーションしつつ、運営を継続されています。
尚これらサロンは、65歳以上であれば、対象者が限定されていませんので、これこそ地域見守り隊事業と重なるものです。と申しますのも見守り隊活動には、やはり訪問型通所型の2種類あるということだからです。その内の通所型が、この一般介護予防事業におけるふれあいいきいきサロンと完全に重なります。
また同サロンの場合、集いに誘うための戸別訪問も推奨しており、1件訪問する毎に100円が呉市社会福祉協議会から助成されるのです。となりますと、これも地域見守り隊と完全に合致致します。
この様に、地域見守り隊事業は介護保険の介護予防・日常生活支援総合事業や、民生委員活動と重複しています。因みに前者は介護保険課、後者は福祉保健課が予算化しています。これに対して、地域見守り隊による緩やかなお節介事業は、地域協働課であって、正に縦割行政の弊害が色濃く滲み出ていると言えましょう。
しかも、それら現場のスタッフは、殆どが同じ人が担っておられ、新たな人材発掘どころか、ボランティア的仕事が増えて、却って負担になるというのが、現場における生の声なのです。これこそ余計なお節介と言われても仕方ないでしょう。
この様な税金の無駄遣い、三重投資、ばらまきに対し、例によって私一人が、この予算に反対を表明致しました。今後も、地域負担の軽減や緩和を図ると同時に、行政の無駄をチェックして参る所存です。