グリーンピアせとうち公募売却の白紙化は失政を招く!
Facebook 2018.3.13
昨日は130回目の街頭演説。テーマはグリーンピアせとうち公募売却の白紙化についてです。
呉市は、自ら所有するグリーンピアせとうちを公募売却する方針を打ち出していましたが、昨年11月に就任した新市長が初の議会に臨んだ12月定例会で、白紙化を表明致しました。
先ず、過去の経緯について説明致します。グリーンピアは厚生年金を原資とした財政投融資により全国13箇所に建設された大型保養施設です。経営が厳しくなったことで、時の小泉政権が売却方針を打ち出しました。その流れで呉市は平成17年度に、国の外郭団体である年金資金運用基金から、広島県の補助もあって、グリーンピア安浦を4億250万円で購入に踏み切りました。
運営は公設民営方式である指定管理制度を導入することとし、公募により、当時国民宿舎の再建等で実績のあった㈱アルファー・ビラが選定されました。そして、同社の子会社である㈱ゆうとぴあセトウチを指定管理者として、平成17年10月にグランドオープンに漕ぎ着けたのです。
その際、宿泊料や飲食・土産販売等による収入は指定管理者に収受される利用料金制と採用し、固定資産税相当の指定管理者負担金3,200万円に加え、私の提案もあって、収益の10%を毎年度呉市に納金することで契約に至りました。
スタート時は、経営が順風満帆でしたが、第1期指定管理期間である5年半の終盤には経営が苦しくなって来ました。そのような中、第2期指定管理期間である平成23年度から27年度までの5年間は、応募者がゆうとぴあセトウチのみだったため、再度同条件で同社と契約を交わします。ところが、その初年度の平成23年度には、初の赤字4,500万円を出してしまったのです。
実は、私が一昨年12月に一般質問した際、アルファー・ビラとゆーとぴあセトウチとの関係が、第2期指定管理期間に入って完全に切れていたことが判明したのです。つまり、黒字続きの第1期期間には、親会社が子会社の内部留保を吸い上げ、経営が厳しくなると、すぐさま子会社を独立させていたのです。しかも呉市にはこのことを内密にしており、私が質疑するまでこの事実に当局は気付いていなかったのです。
そして第2期期間の終盤には、指定管理者負担金の滞納が続き、呉市はグリーンピアの在り方を検討するため、平成28年度と29年度の2ヶ年に亘って非公募でゆうとぴあセトウチと指定管理契約を締結しました。この間、経営を助ける意味で、経営圧迫要因にになっている指定管理者負担金を免除することにしたのです。ところが、27年度段階で既に水道料金も滞納が続いており、これらの事実を当局は議会に対し隠していたのです。それを知らされない議会は、指定管理議案を議決するに至りました。
滞納事実を当局が正直に説明していれば、私は議案に反対していたはずでした。結局当局が隠していたことが災いして、指定管理者との訴訟問題を引き起こした格好です。
実際、中国電力㈱への電気料金を滞納していたゆうとぴあは、送電を打ち切られる羽目になり、呉市はたまらず、昨年3月から中電との契約を呉市に切り替えました。その際、このことを議会に報告せず、電気代の予算化も怠っていたのは、議会軽視であり、大問題でした。
この様な経緯を経て、呉市はゆーとぴあとの指定管理契約を6月8日付けで破棄、3ヶ月弱の休業の間施設点検を行い、最低限の修繕を施工した後、暫定1年間の指定管理契約を、現在の㈱休暇村サービスと締結したのでした。即ち昨年9月1日から今年8月31日までの契約となっています。
併せて同時期の6月1日、呉市は私が提案していた、グリーンピアの公募売却方針を決定しました。ホテル購入を絶対条件としつつ、残りの施設は応募者提案に期待したのです。ということで呉市は、休暇村サービスの指定管理期間1年の間に公募を行い、速やかに売却先を決定し、所有権を移転した上で、新たな所有者によるオープンを、切れ目なく今年9月からスタートさせる方向性を描いていたのです。
ところが、新政権が昨年11月に誕生し、市長は公募売却方針を白紙化したのです。即ち、再度一から見直しを進め、既存の指定管理方式、或いは賃貸方式も選択肢に加えるとしたのです。
ただこれでは、これまでの職員の研究、そして成功事例たる旧グリーンピア三木視察等の努力が水泡に帰してしまいます。因みにグリーンピア三木は、兵庫県が民間会社に賃貸していましたが、これを公募売却しました。購入した㈱延田エンタープライズは、宿泊棟の大規模改修に踏み切り、プールに目玉商品を整備し、平成28年7月1日に、「ネスタリゾート神戸」として再スタートしたのです。企業が所有したことで、斬新的アイデアで設備投資をしたことが当たり、スタートダッシュを成功させたのです。
つまり、グリーンピアせとうちの将来は、公募売却が最善なのです。それを指定管理や賃貸も含め再検討するのは、時計のネジを逆戻しするのと等しく、正しい選択肢である公募売却方針を呉市自ら放棄してしまうことで、愚策の最たるものと考えます。
グリーンピア三木と違って、グリーンピアせとうちには、プールと海水浴場が隣り合わせになっていて強みもありますので、これを企業ノウハウを駆使し再生することが可能です。しかも、呉市は今夏に備え、新年度に2千万円余りをかけて、サンシャインプール入り口ゲートの床タイルを補修し、女子更衣室天井窓の腐敗部分を修繕するといいます。いち早く決断するべき時なのです。
しかし、再検討は全く進んでいませんでした。これは、私による先の予算総体質問で、明らかになりました。というか、本当は再検討する必要も、意味もない訳です。
となりますと、暫定1年間の指定管理では、現時点では全く間に合いません。当然、指定管理期間の延長が視野に入って参ります。結局市長の洞察力が欠如していたことで、職員が翻弄されてしまう結果に陥りました。市長に物申す管理職もおらず、皆市長を忖度しイエスマンに成り下がっています。
これが上司の命令に忠実な公務員の宿命とも言え、だからこそ、市民を代表する議員が、正論を展開する必要があるのです。現時点で、このことに対し市長に疑問点をぶつけているのは私だけではありますが、今後も訴えを続けて参る所存です。
呉市は、自ら所有するグリーンピアせとうちを公募売却する方針を打ち出していましたが、昨年11月に就任した新市長が初の議会に臨んだ12月定例会で、白紙化を表明致しました。
先ず、過去の経緯について説明致します。グリーンピアは厚生年金を原資とした財政投融資により全国13箇所に建設された大型保養施設です。経営が厳しくなったことで、時の小泉政権が売却方針を打ち出しました。その流れで呉市は平成17年度に、国の外郭団体である年金資金運用基金から、広島県の補助もあって、グリーンピア安浦を4億250万円で購入に踏み切りました。
運営は公設民営方式である指定管理制度を導入することとし、公募により、当時国民宿舎の再建等で実績のあった㈱アルファー・ビラが選定されました。そして、同社の子会社である㈱ゆうとぴあセトウチを指定管理者として、平成17年10月にグランドオープンに漕ぎ着けたのです。
その際、宿泊料や飲食・土産販売等による収入は指定管理者に収受される利用料金制と採用し、固定資産税相当の指定管理者負担金3,200万円に加え、私の提案もあって、収益の10%を毎年度呉市に納金することで契約に至りました。
スタート時は、経営が順風満帆でしたが、第1期指定管理期間である5年半の終盤には経営が苦しくなって来ました。そのような中、第2期指定管理期間である平成23年度から27年度までの5年間は、応募者がゆうとぴあセトウチのみだったため、再度同条件で同社と契約を交わします。ところが、その初年度の平成23年度には、初の赤字4,500万円を出してしまったのです。
実は、私が一昨年12月に一般質問した際、アルファー・ビラとゆーとぴあセトウチとの関係が、第2期指定管理期間に入って完全に切れていたことが判明したのです。つまり、黒字続きの第1期期間には、親会社が子会社の内部留保を吸い上げ、経営が厳しくなると、すぐさま子会社を独立させていたのです。しかも呉市にはこのことを内密にしており、私が質疑するまでこの事実に当局は気付いていなかったのです。
そして第2期期間の終盤には、指定管理者負担金の滞納が続き、呉市はグリーンピアの在り方を検討するため、平成28年度と29年度の2ヶ年に亘って非公募でゆうとぴあセトウチと指定管理契約を締結しました。この間、経営を助ける意味で、経営圧迫要因にになっている指定管理者負担金を免除することにしたのです。ところが、27年度段階で既に水道料金も滞納が続いており、これらの事実を当局は議会に対し隠していたのです。それを知らされない議会は、指定管理議案を議決するに至りました。
滞納事実を当局が正直に説明していれば、私は議案に反対していたはずでした。結局当局が隠していたことが災いして、指定管理者との訴訟問題を引き起こした格好です。
実際、中国電力㈱への電気料金を滞納していたゆうとぴあは、送電を打ち切られる羽目になり、呉市はたまらず、昨年3月から中電との契約を呉市に切り替えました。その際、このことを議会に報告せず、電気代の予算化も怠っていたのは、議会軽視であり、大問題でした。
この様な経緯を経て、呉市はゆーとぴあとの指定管理契約を6月8日付けで破棄、3ヶ月弱の休業の間施設点検を行い、最低限の修繕を施工した後、暫定1年間の指定管理契約を、現在の㈱休暇村サービスと締結したのでした。即ち昨年9月1日から今年8月31日までの契約となっています。
併せて同時期の6月1日、呉市は私が提案していた、グリーンピアの公募売却方針を決定しました。ホテル購入を絶対条件としつつ、残りの施設は応募者提案に期待したのです。ということで呉市は、休暇村サービスの指定管理期間1年の間に公募を行い、速やかに売却先を決定し、所有権を移転した上で、新たな所有者によるオープンを、切れ目なく今年9月からスタートさせる方向性を描いていたのです。
ところが、新政権が昨年11月に誕生し、市長は公募売却方針を白紙化したのです。即ち、再度一から見直しを進め、既存の指定管理方式、或いは賃貸方式も選択肢に加えるとしたのです。
ただこれでは、これまでの職員の研究、そして成功事例たる旧グリーンピア三木視察等の努力が水泡に帰してしまいます。因みにグリーンピア三木は、兵庫県が民間会社に賃貸していましたが、これを公募売却しました。購入した㈱延田エンタープライズは、宿泊棟の大規模改修に踏み切り、プールに目玉商品を整備し、平成28年7月1日に、「ネスタリゾート神戸」として再スタートしたのです。企業が所有したことで、斬新的アイデアで設備投資をしたことが当たり、スタートダッシュを成功させたのです。
つまり、グリーンピアせとうちの将来は、公募売却が最善なのです。それを指定管理や賃貸も含め再検討するのは、時計のネジを逆戻しするのと等しく、正しい選択肢である公募売却方針を呉市自ら放棄してしまうことで、愚策の最たるものと考えます。
グリーンピア三木と違って、グリーンピアせとうちには、プールと海水浴場が隣り合わせになっていて強みもありますので、これを企業ノウハウを駆使し再生することが可能です。しかも、呉市は今夏に備え、新年度に2千万円余りをかけて、サンシャインプール入り口ゲートの床タイルを補修し、女子更衣室天井窓の腐敗部分を修繕するといいます。いち早く決断するべき時なのです。
しかし、再検討は全く進んでいませんでした。これは、私による先の予算総体質問で、明らかになりました。というか、本当は再検討する必要も、意味もない訳です。
となりますと、暫定1年間の指定管理では、現時点では全く間に合いません。当然、指定管理期間の延長が視野に入って参ります。結局市長の洞察力が欠如していたことで、職員が翻弄されてしまう結果に陥りました。市長に物申す管理職もおらず、皆市長を忖度しイエスマンに成り下がっています。
これが上司の命令に忠実な公務員の宿命とも言え、だからこそ、市民を代表する議員が、正論を展開する必要があるのです。現時点で、このことに対し市長に疑問点をぶつけているのは私だけではありますが、今後も訴えを続けて参る所存です。