呉市地方卸売市場の一般開放やウェブサイト化を図れ!
Facebook 2016.9.19
去る9月12日は57回目の街頭演説。現在、東京都中央卸売市場の移転問題が脚光を浴びていますが、奇しくもテーマは、呉市地方卸売市場の活性化策についてです。これは、先般の呉市議会一般質問でも採り上げました。
呉市の卸売市場は、昭和57年に現在の地に中央卸売市場として移転開設しました。平成16年に国が打ち出した「第8次卸売市場整備基本方針」における取扱数量基準を満たさなかったことから、平成20年度に地方卸売市場に転換し、24年度から指定管理者制度を導入し、現在に至っています。
近年の大規模店舗進出による小売店の廃業やコンビニエンスストアの展開により、市場流通取扱産品が全国的に低落傾向にある中、呉市も現在、年間57億円と取扱高が落ち込んでいます。
ただ、公設民営化である指定管理者制度を導入した際、市場使用料を2割減額したことで、市場内業者である卸売、仲卸、関連事業者の負担を軽減し、経営を間接的に支援しました。併せて呉市も職員を撤退することで、人件費において、年間約3,600万円を節減しました。それにより、一般会計からの繰入れも、約1千万円削減することに成功したのです。
因みに、中央卸売市場から地方卸売市場に転換を図った市場では、釧路市が唯一取扱高を向上させています。これは市場使用料37%減額により、開設・供給区域と商物一致原則の規制緩和という、地方卸売市場の最大の強みを活かした結果です。
一方、呉市地方卸売市場には、現在店舗棟と関連事業者棟に各々2区画空き店舗があります。また、青果棟2階にある会議室2室は、一切使用されていません。これは市場流通の減退化のあおりで、開設当初青果卸2業者が1業者に、青果仲卸業者12者が6者に減ったことと密接に関係があります。
そこで、これらのテナント入居を促し、使用料収入を上昇させ、市場取扱高を増やすためには、思い切った対策が必要となります。
その第一は、市場一般開放の積極的導入です。市場は小売業者である売買参加者や買出人が出入りし、産品を購入することが原則ですが、定期的に一般消費者も直接仲卸や乾物等関連事業者から購入を可能にするのです。その際、売買参加者等にも参入を促すことで、消費者の関心を呼び寄せるのです。加えて、年5回市場開放を実施している豊田市公設地方卸売市場の様に、マグロ解体や活魚すくい等、体験型PR活動も実施します。
そうなりますと、仲卸業者には売り子要員の増員が必要となりますが、豊田市では卸売業者の従業員がボランティアで手伝うという妙策が採用されており、大いに参考にしたいところです。
関連事業者である食堂や喫茶店は、一般市民でも利用はできますが、それが意外と知られてなく、一般消費者は普段入場できないとの思い込みがありますので、これらを払拭するためにも、定期市場開放は有効です。一般消費者も利用できることが定着することが、空きテナント誘致に好影響を及ぼします。
また過去の呉市直営時代、市職員が事務をしていたのが、管理事務所棟2階です。ここは現在、指定管理者である一般社団法人・呉市地方卸売市場協会の事務所となっています。
今後、指定管理者が青果棟の会議室に移転することで、管理事務所棟の有効活用策も考えられるでしょう。
実は、空き店舗や空き室が十分活用できていない背景には、指定管理者に一切の使用料が入らず、呉市歳入となっていることに起因しています。つまりインセンティブがないので、指定管理者として、空き店舗有効活用策にメリットが少ない訳です。指定管理者に使用料が入る利用料金制を採らないのは、市場内業者の一部が廃業した際、指定管理者収入が減るリスクがあるからと、呉市は答弁しました。
しかし、ここは考えようで、空き店舗使用料のみを利用料金制に転換する等、今後研究の余地はあろうかと思います。ただ、今年に入ってから惣菜業者と食堂の2店舗が撤退したことから、十分な精査は必要です。
第二は市場のPRです。豊田公設地方卸売市場はホームページやフェイスブックで積極的に広報しています。地方の特産物の入荷記事を写真入りで紹介もしておられます。しかし、呉市地方卸売市場には独自のホームページがありません。
指定管理期間の5年間は今年度で切れますので、去る9月1日から再公募をしていますが、その仕様にはホームページ開設項目がないのは残念です。
呉市は今後広報手段にはホームページ開設も含め、前向きに検討して行くとしていますが、呉市と指定管理者が二人三脚での運営になるのではないかと推察しています。そうではなくて、ホームページ運営費も指定管理料に含めて公募するべきではなかったかと思います。あくまで、市場の自主性を重んじるのです。
このITCを活用した広報手段は、特産物のPRに止まらず、市場一般開放や、呉市が導入しようとしている市場体験型活動を消費者に周知することに効果を発揮します。消費者や市民に開かれた市場が定着し、彼らも利用することで、空き店舗も埋まって来るという相乗効果が期待できるのです。
ところで、この度は伊勢崎市の様な施設の民間移譲による民設民営化は見送りました。これは呉市において、過去アスベスト対策工事は実施しましたが、耐震診断を行っていなかったためです。呉市は今後これを実施し、店舗棟等の集約も検討するということです。
この様にはなからマイナス的発想ではなく、規模縮小は最後の手段として、行政においては、市場活性化に最大限の支援策を望むものです。
呉市の卸売市場は、昭和57年に現在の地に中央卸売市場として移転開設しました。平成16年に国が打ち出した「第8次卸売市場整備基本方針」における取扱数量基準を満たさなかったことから、平成20年度に地方卸売市場に転換し、24年度から指定管理者制度を導入し、現在に至っています。
近年の大規模店舗進出による小売店の廃業やコンビニエンスストアの展開により、市場流通取扱産品が全国的に低落傾向にある中、呉市も現在、年間57億円と取扱高が落ち込んでいます。
ただ、公設民営化である指定管理者制度を導入した際、市場使用料を2割減額したことで、市場内業者である卸売、仲卸、関連事業者の負担を軽減し、経営を間接的に支援しました。併せて呉市も職員を撤退することで、人件費において、年間約3,600万円を節減しました。それにより、一般会計からの繰入れも、約1千万円削減することに成功したのです。
因みに、中央卸売市場から地方卸売市場に転換を図った市場では、釧路市が唯一取扱高を向上させています。これは市場使用料37%減額により、開設・供給区域と商物一致原則の規制緩和という、地方卸売市場の最大の強みを活かした結果です。
一方、呉市地方卸売市場には、現在店舗棟と関連事業者棟に各々2区画空き店舗があります。また、青果棟2階にある会議室2室は、一切使用されていません。これは市場流通の減退化のあおりで、開設当初青果卸2業者が1業者に、青果仲卸業者12者が6者に減ったことと密接に関係があります。
そこで、これらのテナント入居を促し、使用料収入を上昇させ、市場取扱高を増やすためには、思い切った対策が必要となります。
その第一は、市場一般開放の積極的導入です。市場は小売業者である売買参加者や買出人が出入りし、産品を購入することが原則ですが、定期的に一般消費者も直接仲卸や乾物等関連事業者から購入を可能にするのです。その際、売買参加者等にも参入を促すことで、消費者の関心を呼び寄せるのです。加えて、年5回市場開放を実施している豊田市公設地方卸売市場の様に、マグロ解体や活魚すくい等、体験型PR活動も実施します。
そうなりますと、仲卸業者には売り子要員の増員が必要となりますが、豊田市では卸売業者の従業員がボランティアで手伝うという妙策が採用されており、大いに参考にしたいところです。
関連事業者である食堂や喫茶店は、一般市民でも利用はできますが、それが意外と知られてなく、一般消費者は普段入場できないとの思い込みがありますので、これらを払拭するためにも、定期市場開放は有効です。一般消費者も利用できることが定着することが、空きテナント誘致に好影響を及ぼします。
また過去の呉市直営時代、市職員が事務をしていたのが、管理事務所棟2階です。ここは現在、指定管理者である一般社団法人・呉市地方卸売市場協会の事務所となっています。
今後、指定管理者が青果棟の会議室に移転することで、管理事務所棟の有効活用策も考えられるでしょう。
実は、空き店舗や空き室が十分活用できていない背景には、指定管理者に一切の使用料が入らず、呉市歳入となっていることに起因しています。つまりインセンティブがないので、指定管理者として、空き店舗有効活用策にメリットが少ない訳です。指定管理者に使用料が入る利用料金制を採らないのは、市場内業者の一部が廃業した際、指定管理者収入が減るリスクがあるからと、呉市は答弁しました。
しかし、ここは考えようで、空き店舗使用料のみを利用料金制に転換する等、今後研究の余地はあろうかと思います。ただ、今年に入ってから惣菜業者と食堂の2店舗が撤退したことから、十分な精査は必要です。
第二は市場のPRです。豊田公設地方卸売市場はホームページやフェイスブックで積極的に広報しています。地方の特産物の入荷記事を写真入りで紹介もしておられます。しかし、呉市地方卸売市場には独自のホームページがありません。
指定管理期間の5年間は今年度で切れますので、去る9月1日から再公募をしていますが、その仕様にはホームページ開設項目がないのは残念です。
呉市は今後広報手段にはホームページ開設も含め、前向きに検討して行くとしていますが、呉市と指定管理者が二人三脚での運営になるのではないかと推察しています。そうではなくて、ホームページ運営費も指定管理料に含めて公募するべきではなかったかと思います。あくまで、市場の自主性を重んじるのです。
このITCを活用した広報手段は、特産物のPRに止まらず、市場一般開放や、呉市が導入しようとしている市場体験型活動を消費者に周知することに効果を発揮します。消費者や市民に開かれた市場が定着し、彼らも利用することで、空き店舗も埋まって来るという相乗効果が期待できるのです。
ところで、この度は伊勢崎市の様な施設の民間移譲による民設民営化は見送りました。これは呉市において、過去アスベスト対策工事は実施しましたが、耐震診断を行っていなかったためです。呉市は今後これを実施し、店舗棟等の集約も検討するということです。
この様にはなからマイナス的発想ではなく、規模縮小は最後の手段として、行政においては、市場活性化に最大限の支援策を望むものです。