公立小中学校の少人数学級推進の背後に日教組の影!
Facebook 2015.10.19
本日は12回目の呉駅頭での街頭演説。先週は出張の関係で金曜日に実施したことで、僅か中2日での登板となりました。
さて本日のテーマは、公立小中学校における少人数学級推進の問題点についてです。
私達が子どもの頃は50人学級でしたが、昭和55年度から40人学級となり、4年前の民主党政権下で、小学校1年生のみ35人学級にする義務教育標準法の改正が行われました。学年定数40人を、例え一部でも35人に縮小するのは、実に31年ぶりのことでした。その際、民主党政権は、今後8年間で公立小中学校での学級編成を全て35人を基準とする「教職員定数改善計画案」を打ち出しましたが、その後自民党政権が復活し、白紙に戻されています。
そもそも40人学級とは、1学年に40人での編成を限度とし、41人になると2学級に再編するというものです。つまり、最小20人でのクラスが出現することを意味しています。
呉市議会では、民主党の意向を受けた会派が平成24年度から毎年度、国に少人数学級を求める意見書案を提案し、簡易な根回しを経て、本会議で可決して来ました。これに意を唱え、本会議場で反対討論を行ったのは、毎回私一人です。
去る9月定例会でも、同様の意見書案が呉市議会で可決されましたが、その主な内容は、30人以下学級の編成を求めるというものでした。
30人以下学級とは、1学級の最大定員が30人ですから、31人になりますと、15人と16人の2学級に分割編成することになります。これでは、児童生徒の多様な個性や能力を引き出すことがより困難となります。
具体的には15人学級の場合、男子が7名、女子が8名と仮定しますと、ソフトボールやサッカーのチーム編成すら不可能な訳です。少人数だとそれだけ能力に秀でた児童生徒の出現確率が減少しますし、互いに切磋琢磨して能力を向上させる刺激が減退し、マンネリ化傾向に繋がりかねません。
呉市が平成17年度から小規模校を統合して来たのは、とりもなおさず、少人数では多様な個性や能力を引き出し難いことや、社会的コミュニケーションを図るための訓練も困難となるという理由からでした。つまり、少人数学級推進は小中学校統合計画とも矛盾する施策なのです。
一方、少子高齢化で医療や介護、年金等、高齢者福祉に係る費用が増え続ける中、児童生徒への予算を拡充することは、財政難の国としてはおかしい訳です。
財務省は昨年10月、小学校1年生を35人学級にした平成24年度と25年度の文科省データを分析した結果、同学年においていじめや暴力件数は増加し、不登校は微減であったことから、少人数学級の効果が認められなかったと結論付けました。それを受け今年6月、財政制度等審議会は、小学校1年生を元の40人学級に戻すことで、全国4千人の教員が減員され、浮いた86億円を、効果が見込める別の施策へ回すことができる、と主張したのです。
また、一昨年慶応義塾大学が、全国学力・学習状況調査等での学校別平均データを基に分析を行ったところ、少なくとも調査対象の小学6年生と中学3年生の算数・数学において、少人数学級の効果を見出し得なかったということです。
ここで、何故民主党の流れを汲む呉市議会の会派が、毎年度少人数学級推進の意見書を提案するかというと、民主党の選挙母体に日教組があることに気付く必要があります。日教組は少子化の波で教員の人数が減らされることを最も危惧しており、それを防ぐ手段として最も効果的なことが、少人数学級の推進なのです。
広島県を初めとする全国の県において、実は小学校2年生も法的根拠なきまま、35人学級で教諭加配をしているのです。義務教育費国庫負担の割合は現在1/3ですが、小学校2年生に限り、40人学級から増加した教員の人件費は、国庫負担のなきまま県が予算化しているのです。公立小中学校教諭の人件費は原則県負担であるため、呉市立小学校の2年生も35人学級で編成されています。
教育の向上は、教員人件費を含むハードに予算を傾注することよりも、教員の資質向上や道徳教育の教科化等、ソフトを優先すべきと私は考えます。選挙向け対策で政治が動けば、正に本末転倒と言えましょう。
さて本日のテーマは、公立小中学校における少人数学級推進の問題点についてです。
私達が子どもの頃は50人学級でしたが、昭和55年度から40人学級となり、4年前の民主党政権下で、小学校1年生のみ35人学級にする義務教育標準法の改正が行われました。学年定数40人を、例え一部でも35人に縮小するのは、実に31年ぶりのことでした。その際、民主党政権は、今後8年間で公立小中学校での学級編成を全て35人を基準とする「教職員定数改善計画案」を打ち出しましたが、その後自民党政権が復活し、白紙に戻されています。
そもそも40人学級とは、1学年に40人での編成を限度とし、41人になると2学級に再編するというものです。つまり、最小20人でのクラスが出現することを意味しています。
呉市議会では、民主党の意向を受けた会派が平成24年度から毎年度、国に少人数学級を求める意見書案を提案し、簡易な根回しを経て、本会議で可決して来ました。これに意を唱え、本会議場で反対討論を行ったのは、毎回私一人です。
去る9月定例会でも、同様の意見書案が呉市議会で可決されましたが、その主な内容は、30人以下学級の編成を求めるというものでした。
30人以下学級とは、1学級の最大定員が30人ですから、31人になりますと、15人と16人の2学級に分割編成することになります。これでは、児童生徒の多様な個性や能力を引き出すことがより困難となります。
具体的には15人学級の場合、男子が7名、女子が8名と仮定しますと、ソフトボールやサッカーのチーム編成すら不可能な訳です。少人数だとそれだけ能力に秀でた児童生徒の出現確率が減少しますし、互いに切磋琢磨して能力を向上させる刺激が減退し、マンネリ化傾向に繋がりかねません。
呉市が平成17年度から小規模校を統合して来たのは、とりもなおさず、少人数では多様な個性や能力を引き出し難いことや、社会的コミュニケーションを図るための訓練も困難となるという理由からでした。つまり、少人数学級推進は小中学校統合計画とも矛盾する施策なのです。
一方、少子高齢化で医療や介護、年金等、高齢者福祉に係る費用が増え続ける中、児童生徒への予算を拡充することは、財政難の国としてはおかしい訳です。
財務省は昨年10月、小学校1年生を35人学級にした平成24年度と25年度の文科省データを分析した結果、同学年においていじめや暴力件数は増加し、不登校は微減であったことから、少人数学級の効果が認められなかったと結論付けました。それを受け今年6月、財政制度等審議会は、小学校1年生を元の40人学級に戻すことで、全国4千人の教員が減員され、浮いた86億円を、効果が見込める別の施策へ回すことができる、と主張したのです。
また、一昨年慶応義塾大学が、全国学力・学習状況調査等での学校別平均データを基に分析を行ったところ、少なくとも調査対象の小学6年生と中学3年生の算数・数学において、少人数学級の効果を見出し得なかったということです。
ここで、何故民主党の流れを汲む呉市議会の会派が、毎年度少人数学級推進の意見書を提案するかというと、民主党の選挙母体に日教組があることに気付く必要があります。日教組は少子化の波で教員の人数が減らされることを最も危惧しており、それを防ぐ手段として最も効果的なことが、少人数学級の推進なのです。
広島県を初めとする全国の県において、実は小学校2年生も法的根拠なきまま、35人学級で教諭加配をしているのです。義務教育費国庫負担の割合は現在1/3ですが、小学校2年生に限り、40人学級から増加した教員の人件費は、国庫負担のなきまま県が予算化しているのです。公立小中学校教諭の人件費は原則県負担であるため、呉市立小学校の2年生も35人学級で編成されています。
教育の向上は、教員人件費を含むハードに予算を傾注することよりも、教員の資質向上や道徳教育の教科化等、ソフトを優先すべきと私は考えます。選挙向け対策で政治が動けば、正に本末転倒と言えましょう。