街頭演説集

第30回 中央地区防災対策

新庁舎建設と中央公園改修は、防災拠点化の役割を担っていた!

Facebook 2016.2.23

 本日は早くも節目に当たる30回目の街頭演説。テーマは中央地区防災対策です。
 新庁舎をそごう跡地へ持って行くべきだったという意見が、未だにくすぶっておりますが、今日は、新庁舎の防災機能の視点から、中央地区防災対策を考察してみます。
 台風到来が満潮時と重なった際の浸水被害や大雨による洪水といった、水害の問題が特に呉市中央地区で課題となっていました。
 実際、呉市体育館の東側を流れる内神川は、流域面積が狭く、よく溢れ、近隣のマンション1階駐車場の車両に被害が及んだりしています。呉湾の満潮時に台風等の大雨が重なると堺川が溢水し、れんがどおりが浸水します。
 これらの対策は、県河川ということもあって、地元要望を受けて呉市が県に要望して参りましたが、多額の費用がかかるということで、長らく見送られて参りました。
 それが新庁舎建設に絡めて、県が対策をまとめ、ようやく方向性が固まり、一昨年5月に、県の河川改修計画が国の承認を受けた訳です。当初は内神川対策のみでしたが、私が呉市を通じて県に働きかけ、堺川対策とセットで計画をまとめたのです。
 先ず、中央公園の南側土地の一部を県が呉市から買収し、人工河川を掘り、内神川と直角に堺川に連結致します。原則開渠ですが、新庁舎南側には市民駐輪場と公用車駐車場棟へのアクセススペースがありますので、この部分から、藏本通りと藏本公園を横断する部分を暗渠と致します。
 この人工河川により、内神川から堺側に雨水が流入しますと中通地区が困りますので、その対策として、藏本公園を削り堺川を拡幅し、流量を更に増やすため、一部河床を掘り下げます。
 ただそうなりますと、公園面積が狭まりますので、都市公園法により、代替の同等面積を公園として新たに確保する必要性が出て参ります。そこで、堺川駐車場跡地を公園に繰り入れることで、その公園面積を確保することに致しました。
 一方、市役所北側の市道への溢水対策として、旧市役所庁舎を解体する際、その地下を埋設せず活用し、5,300㎥の雨水貯留槽を整備することとなりました。解体とセットで発注し、平成30年度初頭に完成する予定で、総事業費は約9億円です。その内6億円を、有利な起債である合併特例債を発行できることになりました。これは発行額の7割を国が元利を含めて国が交付税増額により償還の肩代わりをしてくれる制度で、新庁舎建設にもこの債権を発行しました。
 この貯留槽に溜まった雨水は、体育館東側の内神川に、大雨が引けた時にポンプアップで排出する計画なのです。
 そして貯留槽が完成したら、旧庁舎跡地は市民専用の市役所駐車場として整備し、現在の市役所来庁者用暫定駐車場は、元の公園に戻すことになります。そして中央公園を新たに平面として防災機能を持たせるため、防災公園として整備致します。
 そこには、災害時における飲料水や生活用水を供給するための耐震性貯水槽、災害へリポートの緊急着陸スペースも設けます。大規模災害時には、救援物資置き場やテント用地、緊急車両スペースも設けることが可能にします。そのため、新年度600万円の基本計画策定費を計上し、平成32年度までの総事業費が6億4千万円と見積もっています。
 隣接する呉市体育館は本年度耐震補強設計を終えますが、防災備蓄機能を拡充した準拠点避難所として位置付けます。そのため新年度は老朽改修設計を実施し、29年度から30年度にかけて耐震補強と老朽改修をセットで行い、大規模地震に備えます。総事業費は7億円程度を見込んでいます。
 また、現庁舎はエントランスそのものを50cm嵩上げしており、旧庁舎解体後の平面駐車場を整備した際に、そのラインに合わせ盛り土することとなります。これも浸水に備えた措置です。しかも旧庁舎の様な地下室は設けず、主要機械設備は屋上に持って行きました。
 更に新庁舎に合築した「くれ絆ホール」ですが、可動席にしたことで、それを床下等に収納しフラット化して、ダンス等多目的使用が可能です。これは災害ボランティアの拠点施設としての活用も視野に入れています。またフラット化することで、シビックモールとダイレクトに連絡して、災害等緊急時に市民等が楽に移動できるようにも致します。
 加えて、消防局にあった危機管理室を今年度から総務部に移し、新庁舎にその機能拠点を移します。災害対策の会議室も新庁舎内に設けました。
 この様に、災害に強い体制を構築するために、現地での市庁舎建て替えと中央公園の防災公園としての機能強化が、市民の安心安全を守るために、大いに力を発揮することとなるでしょう。
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