街頭演説集

第50回 地域協働による災害時避難所開設

災害時における地域協働での避難所開設を提唱!

Facebook 2016.7.26

 昨日は、記念すべき50回目の街頭演説。テーマは災害時における避難所開設です。
 一昨年8月における広島市安佐北区、安佐南区での集中豪雨は、急斜面地の多い呉市に置き換えますと、決して他人事ではありません。
 実際、去る6月22日から数日間断続的に豪雨災害があり、呉市では土砂災害が多発しました。呉市は同月20日から降雨続きで地盤が緩んでおり、22日夜から23日朝にかけて1時間に40mmの降雨が予想されたことから、22日午後5時、呉市全域に避難準備情報を発令しました。
 その際全28地区毎に、まちづくりセンターを中心に避難所を開設することとし、防災行政無線を通じて、市民に広報したのです。但し、広範囲の地区においては、複数開設しました。具体的には、昭和地区で2箇所、音戸地区で3箇所、倉橋、蒲刈、安浦、豊浜地区は2箇所です。広は地区自治連が3箇所あることから、合計3箇所開設となりました。
 ところが、最も人口が密集する中央地区は、地区自治連が9区あるにも関わらず、僅か1箇所、つばき会館のみの開設に止まったのです。
 これには、地区住民から不満の声が方々から上がりました。例えば川原石地区住民は、遠くてもつばき開館へ避難するようにとの指示なのです。
 呉市の考え方とすれば、災害の予想規模を鑑みて、1次的にこの程度の収容で賄え切れると判断したようです。その上で、地区住民から要請があれば、その都度拠点避難所を開設するというスタンスに終始しました。拠点避難所とは、まちづくりセンターの他に学校施設も入ります。
 ならば、最初から学校を開設すべきではなかったのか?との疑問が残ります。そうしなかった理由は、学校の翌日以降の体育等授業にぶつかる可能性があることと、多くの拠点避難所を開設すれば、当該地域在住の市職員に鍵を開けてもらい、それだけ時間外手当を支給しなければならないからです。
 多くの避難所を開設したとして、殆ど住民が避難して来なかったら、人件費が無駄になるとの懸念があったでしょう。しかし、災害時は例え警報発令がから打ちとなったとしても、それを是とするとの教訓が、近年の災害経験から得られた結論です。警報だけでなく、避難所開設も同様のはずです。
 しかも中央地区では、地元から開設要請があった、港町小学校や明立小学校は後出しで開設したのです。それなら、最初から開設していたら、もっと早く住民を安全地帯に誘導できたことになります。
 また、地区によっては、敢えて学校への避難所開設を要請しなかった所もありました。当該地区住民は、近くの学校が開設されたなら、そこへ避難したけれども、つばき会館では遠くで避難を諦めた方もいたと推察されます。
 ましてや中央地区は、今年度からようやく県が土砂災害防止法に基づく立入調査を開始する地域で、警戒区域、特別警戒区域の線引きがまだ出来ていません。よってハザードマップも住民に配付されていないのです。
 そこで私は、拠点避難所のある自主防災組織の防災リーダーにあらかじめ鍵を渡して、公務員が到着するまで、暫定措置として役割を担って頂く制度構築を提案致します。
 実は、防災リーダー研修は個人の防災知識の伝授のみで、一旦市長が委嘱したら、実戦の場とは無縁です。現在201名が委嘱されています。
 方や自主防災組織は届け出制となっており、防災リーダー研修は不要です。因みに自主防災組織は市内356箇所あり、防災訓練助成が年間2万円まで、防災備蓄助成が組織化初年度は5万円まで、既存組織では2/3の4万円を限度に受給が可能です。
 つまり、いざというときは、地域の事情に詳しい自主防災組織の出番となるのです。そこで、そのリーダーに対して、当該地区に存する拠点避難所の鍵を予め渡しておくのです。勿論そのためのリーダー研修は受けてもらう必要があります。
 一方、老人集会所や自治会館等は地域避難所指定されており、市職員の担当者は不在です。これも合わせてリーダーを委嘱しておくべきでしょう。
 実は、これまで公務員任せにして来たのは、災害の種類によって、避難所開設が不適になる場合があり、責任問題から、それを安易に市民には任せられない事情がありました。例えば地震災害の時に、住民が自主的に学校体育館に避難誘導したとして、その後の津波に呑み込まれたら人災となってしまいかねません。だからこその研修なのです。
 勿論避難所リーダーが避難所を開設する際は、当然呉市危機管理課の了承を取り付けることが条件です。また、そのようなリーダーを特別職公務員として位置付けることも、地方自治法上可能です。
 この様に、斜面地が多く、特に土砂災害に弱い呉市において、地域協働的視点からの避難所開設リーダーの養成は、地域ニーズに応じて早期の避難所開設が可能となる大きなメリットがあるのです。これこそ「共助」の鏡となり得ましょう。
 私は、来る9月定例会一般質問で、この問題を採り上げる予定としております。
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