街頭演説集

第73回 そごう跡地とグリーンピアせとうちの方向性

そごうとグリーンピアの問題解決が新年呉市の方向性!

Facebook 2017.1.6

 一昨日は、仕事始めの日。それに合わせて新年初の街頭演説、いわゆる「立ち初め」となりました。テーマは、呉市における新年の鍵を握る、そごう呉店跡地活用策とグリーンピアせとうち問題です。

 先ずはそごう問題。そごう呉店が撤退したのが、平成25年1月末ですから、もうすぐ丸4年が経過致します。この建物は平成2年に建築されており、77%が(株)そごう・西武、19%を呉市、残り4%を7者の権利者が所有しています。
 撤退後は、呉市としては権利床を賃貸する意向でしたが、相手先が決まらなかったこともあって、昨年6月定例会で、呉市の権利床を売却することを前提とした、9者の権利者で構成する呉駅前西再開発ビル管理組合による土地との一括売却、即ち民間主導の再々開発も選択肢に加える方針転換を致しました。その敷地は8割が呉市所有、残り2割を(株)そごう・西武を含めた2者の所有となっています。

 また、これまで呉市は、大型商業施設再生促進事業を制度化し、市内商業地域において、未活用建物を改装する際に、限度額を2億円とする1/2補助を謳って来ました。再々開発を選択肢に含めることで、建物の建て替えにおいても対象となる、新たな助成制度を構築することを先の12月定例会で初めて表明したところです。
 現在数社から引き合いがあるとの答弁を踏まえ、これを私なりに読み解きますと、建物と敷地を一括購入に係る強い意志を示している民間事業者がおり、建て替え助成を条件にしているということになります。ということは、この2月の議会への行政報告で新制度を打ち出し、それに伴う補助金を新年度予算案に計上することは明白です。つまり、今年こそはそごう跡地問題が前進すると予言しておきましょう。

 一方私は、先の12月定例会の一般質問で、グリーンピアせとうちにおける建物や構築物、敷地の提案公募型一括売却を提唱致しました。

 その直後の産業建設委員会での行政報告で、同施設の指定管理者である(株)ゆうとぴあセトウチから2千万円の損害賠償訴訟が起こされたことが判明致しました。訴状を裁判所から呉市が受け取ったのは11月18日とのことですから、私の一般質問時には当局は既に知っていたことになります。
 訴訟内容は、呉市が駆体設備の改修を怠ったことにより、昨年8月18日に冷温水発生装置の故障で冷房が効かなくなり、同社が多額の損害を被ったというものです。この説明に対し私は、委員外にも関わらず質疑を致しました。即ち、「グリーンピアせとうちの指定管理候補が決まる段階の平成16年度の広域行政特別委員会での議事録によると、指定管理者が毎年呉市に納付する指定管理者負担金3,200万円を呉市が積み立て、それを大規模修繕に充てるとの答弁がなされているが、それを実行したのか?」-答弁は「積み立ては行っていない。」ということでした。つまり、負担金は一般財源として消化したことになります。それを受け私は、「では、大規模修繕は計画的に行って来なかったと理解してよいか?」とたたみかけますと、「訴訟に直結する内容なので、答弁は差し控える。」とのことだった訳です。
 呉市とその指定管理者が裁判で争うというのは、地方自治法が改正されこの制度が平成15年度からスタートして、恐らく全国初のことと思われます。となりますと、私が提唱した民間公募売却を一刻も早く実施しなければ、営業の空白期間が大幅に生じる可能性が極めて高くなります。
 グリーンピアせとうちは、先に民間売却した兵庫県のグリーンピア三木と比べ、温泉は出ずトゴール石を使った準温泉であり、不利な部分は確かにあります。 しかしながら、自前の海水浴場と浮き桟橋も所有している訳ですから、使いようによっては、海水浴場に関連してクルージングを誘致することも可能なのです。つまり、他のグリーンピア基地と比較しても、決してひけを取らない特長溢れる施設を有しているのは確かです。指定管理者では自己所有でないため、これらを活かすための設備投資はできません。宝の持ち腐れになってしまっているのが、実情なのです。


 そうこうする内、北海道のグリーンピア大沼が、既存指定管理者に売却することを決定したとのニュースが飛び込んで来ました。ここはスキー場を売りにしている特長があります。売約後は、行政であり既存所有者の森町が暫定期間助成金を支出するということです。

 そこで、呉市がグリーンピアせとうちを民間売却を行うに当たって、万一手が上がらない状況であった場合、そごうに適用している、大型商業施設再生促進事業の改装助成を転用し、また新制度である建て替え助成を構築した際にも、適用が可能なように設計することも検討すべきです。
 こうすることにより、新しい方向性と道筋を確実に付けておくべきで、そごう呉店再々開発と併せて、この2大アキレス腱における一気の解決が、呉市の新しい酉年における改革の重要な鍵を握っていると確信しています。

タイトルとURLをコピーしました