活動報告

呉市がグリーンピアせとうちを売却か長期貸付で公募へ!

2023.3.24

 呉市は昨日3月23日に緊急招集された産業建設委員会で、グリーンピアせとうちの売却若しくは長期貸付に限定した一般公募実施方針を発表しました。

 グリーンピアは、旧年金福祉事業団が厚生年金保険料を原資として全国11箇所に建設した大型保養基地です。これらの破綻を受け、呉市は後を受けた年金資金運用基金と広島県から100万坪の敷地と建物を購入し、平成17年10月から公設民営、即ち指定管理として運営して来ました。

 これが赤字転落したことで、昨年10月に実施された指定管理者公募には、応募者がゼロという結果を招きました。そこで令和5年度1年限りとの暫定期間を設定し、既存の指定管理者たる一般財団法人・休暇村協会と協定を結ぶ段取りとなりました。しかも、過去は、呉市が支払う赤字補填を意味する指定管理料はゼロだったのが、今回は5千万円として、足下を見られたのです。
 谷本誠一議員は、平成28年12月定例会で、グリーンピアせとうちの一括売却を提唱。この度の3月定例会に上程された、休暇村協会との暫定指定管理議案関しても、本会議場で、優柔不断にして来た市長に対し、決断を迫った経緯があります。


 これらの経緯を受け、ようやく呉市が重い腰を上げたのです。直接には、昨年秋の指定管理公募が不調に終わったことが強く影響したものでしょう。

 さて、今回の公募条件は、一括売却か14年間以上の長期賃貸借のいずれかに絞りました。これにより、140点満点で優位な点数を得た事業者提案が優先交渉権を得る仕組みです。募集広告期間は、明日3月25日から5月24日までの2ヶ月間。4月下旬には、貸付または売却における最低基準価格を公表する段取りです。
 尚、貸付の場合でも、事業者による建物建て替えや新築は可能です。あくまでも、これまでの観光・地域振興拠点として活用することを条件としています。
 また貸付けた場合、期限が来て呉市に返還する場合は、現状回復を原則とし、新たに建設した施設が呉市にとって有用なら寄付を受けることも可能です。
 売却の場合は、目的外使用を認めてなく、経営が厳しくなった場合は10年以内の買い戻し特約を契約に盛り込みます。
 尚、上記を含め谷本議員は、委員会の中で、「売却と貸付において、点数に差を付けるのか」と質問。それには差を付けないとの回答を得ました。
 結局、既存5年間の指定管理期間では、請け負った事業者は設備投資をしないため、呉市も大規模修繕費が増える一方なのです。実際、現在の指定管理者になった平成29年9月から今日まで、呉市が投じた経費は、客室改修やプール修繕を含め2億6千万円にも上るのです。因みにこれらには、新型コロナの影響を補填する支援金は含まれておりません。


 これらの主張は、谷本議員が一貫して訴えていたことで、市長が決断しなかったためコロナ禍に突入し、傷口を拡げた結果になり、ようやく市長が踏ん切りを付けた格好です。

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