街頭演説集

第320回 こども医療費助成拡大は免役力低下を招き逆効果!

2023.3.28

  昨日3月27日は320回目の街頭演説。オリジナルBGM「鈍亀のうた」による呉市民への初披露となりました。これは、私の将棋修行の青春時代を歌ったもので、自然共生党の仲間が作詞作曲して下さいました。

20230328こども医療費助成拡大

 さて、呉市長は令和5年度予算に、子育てに力点を置くべく、その最大の目玉として、こども医療費助成拡大予算1億2千万円を計上。今年10月施行のため、通年ベースでは2億4千万円にも上ります。
 国の医療制度は、医療保険と国庫補助に加え、当事者による自己負担で成り立っています。通常であれば、保険診療の場合、自己負担は3割です。その受益者負担を大幅に緩和しようと、全国各都道府県が独自の助成制度を設けています。広島県の場合、通院・入院共に未就学児を対象として、前者は月単位で1日500円、5日目以降は無料。後者は月単位でやはり1日500円、15日目以降は無料となります。但し、所得制限が付いています。この制度は、医療費の不足分を県と各市町村で折半で負担。これを協調補助と言います。
 ところが呉市は、これを上回る制度を構築し、平成29年10月から、対象を入院は小学生まで、通院は中学生にまで拡大しました。これは県の補助はありませんので、全額不足分を呉市が補填することになります。その額が毎年2億8千万円です。
 この度の予算計上は、既存制度に上乗せし、通院、入院共に高校生まで助成を拡大することにしました。しかも、所得制限は撤廃します。この部分の呉市独自負担が毎年2億4千万円ですので、合計5億2千万円。未就学児分の負担を併せますと、年額6億1千万円も、半永久的に血税で負担し続けることになるのです。
 この予算編成について呉市長は、広島県でトップクラスのこども医療費助成だと自慢。ところが、これまで同様の施策を既に三次、安芸高田、尾道市で実施しており、令和5年度からは、呉市と共に庄原、大竹、三原、府中各市が追随し、合計8市となります。つまりトップと言いつつ、他の自治体に追随し横並び一線なのです。
 現在全国で、こどもの入通院助成を高校生までへの拡大ラッシュが続いており、この政策を掲げて首長が当選するという人気取りのバラマキ福祉の最たるものです。

20230328こども医療費助成拡大
20230328こども医療費助成拡大
20230328こども医療費助成拡大

 一方、医療費が安くなると、単なる風邪症状でも病院に駆け込むようになります。これは「コンビニ診療」と揶揄されています。それにより抗生物質が注射され、薬剤処方をされます。
 実は、熱や鼻水や咳が出る症状というは、自らの免疫力が作用し、毒素を体外に排出している現象なのです。これを薬剤で無理矢理抑制するのは、症状は治まったとしても、治癒しているわけではないのです。これを継続すれば、免疫力の弱い体質になり、風邪も引き易くなります。将来は介護保険に頼らざるを得ないことになりかねません。
 戦前までは、安静にさえしていれば自然治癒したり、薬草を煎じたり塗ったりしていたのです。ところが敗戦後は、西洋医学という対症療法が急激に広まり、医療利権、石油利権が闊歩して来たことを知らねばなりません。これらに邪魔になる治療法や東洋医学は否定されて来たのです。
 そうではなく、無農薬や無添加等、自然食の摂取を中心とした食育改善を促進することが最も肝要です。将棋で言えば、局部に拘らず、20手30手先を見据えた政策に転換することが最も肝要です。これを大局観と言います。
 ところが、今回のこども医療費助成拡大予算については、私を除き全議員が諸手を挙げて賛成しました。私は、定例議会最終日の3月23日には、堂々と反対討論を行った次第です。

20230328こども医療費助成拡大

第320回街頭演説 こども医療費助成拡大は免役力低下を招く!(2023.3.27)

第320回街頭演説 こども医療費助成拡大は免役力低下を招く!2023.3.27
2023.3.27における呉駅前街頭演説です。 呉市は令和5年10月から、こども医療費助成拡大として1億2千万円を予算化。通年ベースでは2億4千万円となります。 医療費助成拡大は、発育段階の子どもに対し、免役力低下を招きます。加えて、将来においては介護保険利用率上昇を伴い、バラマキ福祉の最たるものです。
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