街頭演説集

第329回 日本版CDCの意図は、感染症偽装工作の首相権限を強化!

2023.6.15

 一昨日の5月13日は、329回目の街頭演説。テーマは日本版CDC設置についてです。

 これは去る5月31日に国会で制定された日本版CDC法により、2025年度以降に、日本版CDCこと「国立健康危機管理研究機構」を設置する内容です。具体的には、新宿にある国立感染症研究所(NIID)と隣接する国立国際医療研究センター(NCGM)を統合するとしています。前者は国の感染症研究の最先端を走り、後者は感染症研究と合わせて、国に指定4箇所しかない感染症臨床機能を有しています。双方とも厚労省の所管です。


 これら類似する2機関を統合するのですから、一見行政改革に沿ったものと思われがちですが、この度の新法は、内閣府への報告が義務付けられており、内閣府と厚労省と二つの主人を抱えるようなもので、混乱を招き兼ねません。
 その内閣府とは、去る4月1日に内閣法が改正され、今年9月にそれに基づく「内閣感染症危機管理統括庁」が設置されることになっており、ここが主導することになります。危機管理官が事務方のトップではありますが、内閣総理大臣が所掌することになっていますから、正にこれまでは厚労省に設置された新型コロナウイルス感染症対策推進本部を通じてNIIDやNCGM、情報収集に当たっていた内閣官房が、直接牛耳ることが可能になります。
 実は、2009年に流行した新型インフルエンザを教訓に、新型インフルエンザ等対策特別措置法が制定され、その第15条第1項に基づき、内閣に政府対策本部を設置するものとされています。第16条に基づき、首相が本部長を務めることになっていますので、現在内閣府に設置している新型コロナウイルス感染症対策本部がそれに該当します。つまり、通常の感染症対策は厚労相がリーダーシップを発揮するものの、コロナ禍では首相になっているのです。それだけ政治力が働いていると言えます。
 しかもこの度のパンデミックでは、特命相として当初コロナ担当相に西村康稔経済再生相、ワクチン担当相に河野太郎行革担当相が兼務しました。現在は各々松野博一官房長官が兼務しており、益々、科学的知見を有しない首相官邸が牛耳っているのです。コロナ茶番は政治が作り出していますが、この根本の構図はここにありました。
 ところが、これに日本版CDCを設置することにより、感染症対策本部が内閣感染症危機管理統括庁を通じて、厚労省を飛び越えて情報を更にコントロールすることが可能になるのです。正に政府対策本部、危機管理統括庁、日本版CDCがセットになり、日米合同委員会の支配下に置かれた首相が、パンデミック下で強力な権限を発揮できることになります。

 成立の経緯としては、先ずパンデミックが始まった2020年の9月4日に、自民党内に設置した「感染症対策ガバナンス小委員会」で統合に関する提言が出されました。それを受け、2022年6月15日には、内閣官房の諮問機関である「新型コロナウイルス感染症対応に関する有識者会議」が両機関の統合を提言。翌々日17日には、首相官邸で開かれた新型コロナウイルス対策本部が、日本版CDC設置を決めました。
 ところが、この有識者会議の座長を務めたのが永井良三東大名誉教授で、自治医科大学学長や宮内庁皇室医務主管も務めています。彼は岸田首相の高校同窓という訳です。コネ人脈で一気に進めて来たと言えましょう。

 この提言に対しては、山田章雄東大名誉教授が「コロナ禍にあって、両機関が果たした功罪について総括が何もなされないまま進めている」と批判をしています。他にも、押谷仁東北大教授や野村修也中央大教授も疑問を呈していました。
 にも関わらず、去る5月10日に法案が国会に上程され、僅か21日間のスピード審議を経て、与党などの賛成多数で可決、成立したのでした。

 一方CDCとは、米国疾病予防管理センターのことで、保健福祉省所管の感染症対策の総合研究所です。危険なウイルスの保存、自然界で撲滅したとされる天然痘ウイルスを公式保管していると言われています。
 ではCDCがコロナパンデミック抑制に貢献したのかと言いますと、決してそうではありません。逆に人類に危険な遺伝子ワクチンを推奨することに誘導したと言えなくもありません。人類の健康を守るというのは表向きであって、安全保障政策の一環での生物兵器としてのウイルスも研究するという裏の顔がちらつくのです。

 となりますと、今後は同法を基に巨額の予算を計上し、WHOが制定しようとしている来年5月のパンデミック条約と連携することが懸念されているのです。コロナ禍を機に、政治的な権限をこれまで以上に首相が握ることが可能になるのが、この度の新法制定と言えるでしょう。

第329回街頭演説 日本版CDCは偽装パンデミックにお墨付きを与える存在!(2023.6.13)

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