呉市立中学校歴史教科書採択の疑惑、払拭されず!!
Facebook 2016.3.16
昨日の街頭演説は旬をテーマに、歴史教科書選定問題を採り上げました。丁度前日、呉市議会予算委員会で教育長が冒頭謝罪し、そのことが新聞報道もされましたし、質疑も行われたことによります。
それは、昨年7月に中学校教科用図書選定において、2期連続して育鵬社の歴史的分野と公民的分野の教科書が呉市教育委員会議で採択されたことに端を発しました。
それに疑義を唱える左派系市民団体がその採択過程を調査するべく、判断材料となる教科用図書選定委員会が作成した総合所見を文書公開請求致しました。すると複数の誤りが見つかったことを指摘された教育委員会は、選定委員会に伝達すると同時に、この二つの教科書に限って精査したところ、合計1,054箇所もの間違いが発見されたのです。
育鵬社の教科書に関しては、アンケートでやらせがあった疑いで大阪市議会が真相究明を求める陳情を先月採択したほか、馳文相も不適切と苦言を呈しています。
また右に偏った編集であるとする指摘もあるほか、呉市で5年前に初めて同社の歴史及び公民教科書が採択された際、或る調査・研究委員の社会科教諭が右派系団体と繋がりが深いことも判明しています。しかも当時の教育長も右派系と言われており、意向が働いたとの疑念は未だに払拭できていません。
教科用図書の採択権は教育委員会にあり、これは5名の教育委員の合議となります。5年前初採択された際の議事録を読んでも、議論を戦わした形跡は全くありません。
先ず、各分野において専門教科の複数の教諭が教育委員会から調査・研究委員に任命され、各社の教科書を精査読破致します。それをまとめたのを基に、今後は有識者1名と保護者代表1名、そして複数の校長と教育委員会主事で構成される選定委員会で精査し、総合所見を作成した上で、教科書候補を選定します。最後に教育委員会議で最終決定するという仕組みです。事実上は、この選定委員会が決定し、教育委員会議は形づくりという印象は拭えません。
1,054箇所も間違いがあれば、5年前もそうだったのではないかと疑いたくなります。ただ教育長の説明では、教科書に記述されている漢字をかなに転記したり、誤字脱字を含めて1,054箇所ということで、根本的な誤りは少ないということです。ならばそれらの比率を公表すべきですが、それはありませんでした。去る3月3日の教育委員会議では、採択は妥当との結論を出し、白紙に戻して一から選定し直すことはなかったのです。 また、細かな誤りがそんなにあるなら、他の教科書もそうであるはずです。ところが教育委員会は、市民団体から指摘された歴史と公民教科書しか精査しませんでした。私は他の教科書も精査するべきだったと考えます。
というのは、これだけの間違いが日常茶飯にあるとは到底思えないからです。もし他の教科書を精査したとして、殆ど誤りがなかったとしたら、それこそ歴史と公民教科書に限って恣意的な操作がされたのではないかという疑惑が深まる訳です。だから敢えて他の教科書を精査しなかったと言われても仕方ないでしょう。
しかも、昨日の予算委員会冒頭での謝辞は決して積極的なものではなく、議会からの要請にしぶしぶ応えたものでした。臨時教育委員会議が開かれ、採択が覆らなかった翌3月4日に呉市議会文教企業委員会が開かれたにも関わらず、教育委員会がこの問題に一切触れなかったのです。経過報告も皆無でした。
責任の所在にしても、教育委員でもある教育長は、「他の4名の教育委員は総合所見が正しいものとして審査しているので瑕疵はなく、責任はない」というものでした。「責任は教育委員会事務局である」としたのは、完全に視点が間違っています。何故なら事務局は教育委員会議の管轄下にあるからにほかなりません。教育委員こそが責任ある立場ですし、教科書の最終採択権は教育委員会議にあるのです。
加えて、3月3日の臨時教育委員会議は開催時刻に1秒でも遅れた市民は傍聴を拒否されたのです。これでは、開かれた行政とはとても言えません。積極的に市民に公開したくないのだ、と言われても仕方ないでしょう。呉市の他の諮問機関や議会では、一般傍聴は大歓迎で、このような閉鎖された会議は他に類を見ません。
実際呉市教育委員会ホームページでは、過去議事録を公開して来ませんでした。それを私が一般質問で採り上げ、追跡したことが実って、ようやく今年度当初に遡っての公開が決まったのは昨年7月のことだったのです。
一方、教科書会社が校長を招聘して検定中の教科書を閲覧させる会合を開催し、その際旅費や謝礼を支払ったことが全国規模で発覚し、問題となっています。
この度、文科省の要請を受け広島県教委が調査した結果、呉市では今年度の採択に関して該当する校長等はいませんでした。しかし平成22年度の教科書採択時には、金品を受け取った者が2名、交通費を収受したものが2名いたことが、丁度昨日判明したところです。
ところで、臨時教育委員会議で収束を図った直後の3月8日に、教育長が今月末日付けで教育委員を辞任することが判明したのです。同教育長は前任の教育長が任期中に死去したことに伴い2年前に就任しておられ、任期は来年3月まであったのです。表向きは一身上の都合ということですが、市長の意向が働き、この度の問題で引責辞任に追い込まれ、幕引きを図ろうとしたと言われても文句は言えないでしょう。
私は右がいい、左がいいというのではなく、あくまでも公正中立な立場です。教科用図書選定においては、恣意的な意図が水面下で働いてはいけませんし、その採択過程も透明であるべきだと考えます。
それは、昨年7月に中学校教科用図書選定において、2期連続して育鵬社の歴史的分野と公民的分野の教科書が呉市教育委員会議で採択されたことに端を発しました。
それに疑義を唱える左派系市民団体がその採択過程を調査するべく、判断材料となる教科用図書選定委員会が作成した総合所見を文書公開請求致しました。すると複数の誤りが見つかったことを指摘された教育委員会は、選定委員会に伝達すると同時に、この二つの教科書に限って精査したところ、合計1,054箇所もの間違いが発見されたのです。
育鵬社の教科書に関しては、アンケートでやらせがあった疑いで大阪市議会が真相究明を求める陳情を先月採択したほか、馳文相も不適切と苦言を呈しています。
また右に偏った編集であるとする指摘もあるほか、呉市で5年前に初めて同社の歴史及び公民教科書が採択された際、或る調査・研究委員の社会科教諭が右派系団体と繋がりが深いことも判明しています。しかも当時の教育長も右派系と言われており、意向が働いたとの疑念は未だに払拭できていません。
教科用図書の採択権は教育委員会にあり、これは5名の教育委員の合議となります。5年前初採択された際の議事録を読んでも、議論を戦わした形跡は全くありません。
先ず、各分野において専門教科の複数の教諭が教育委員会から調査・研究委員に任命され、各社の教科書を精査読破致します。それをまとめたのを基に、今後は有識者1名と保護者代表1名、そして複数の校長と教育委員会主事で構成される選定委員会で精査し、総合所見を作成した上で、教科書候補を選定します。最後に教育委員会議で最終決定するという仕組みです。事実上は、この選定委員会が決定し、教育委員会議は形づくりという印象は拭えません。
1,054箇所も間違いがあれば、5年前もそうだったのではないかと疑いたくなります。ただ教育長の説明では、教科書に記述されている漢字をかなに転記したり、誤字脱字を含めて1,054箇所ということで、根本的な誤りは少ないということです。ならばそれらの比率を公表すべきですが、それはありませんでした。去る3月3日の教育委員会議では、採択は妥当との結論を出し、白紙に戻して一から選定し直すことはなかったのです。 また、細かな誤りがそんなにあるなら、他の教科書もそうであるはずです。ところが教育委員会は、市民団体から指摘された歴史と公民教科書しか精査しませんでした。私は他の教科書も精査するべきだったと考えます。
というのは、これだけの間違いが日常茶飯にあるとは到底思えないからです。もし他の教科書を精査したとして、殆ど誤りがなかったとしたら、それこそ歴史と公民教科書に限って恣意的な操作がされたのではないかという疑惑が深まる訳です。だから敢えて他の教科書を精査しなかったと言われても仕方ないでしょう。
しかも、昨日の予算委員会冒頭での謝辞は決して積極的なものではなく、議会からの要請にしぶしぶ応えたものでした。臨時教育委員会議が開かれ、採択が覆らなかった翌3月4日に呉市議会文教企業委員会が開かれたにも関わらず、教育委員会がこの問題に一切触れなかったのです。経過報告も皆無でした。
責任の所在にしても、教育委員でもある教育長は、「他の4名の教育委員は総合所見が正しいものとして審査しているので瑕疵はなく、責任はない」というものでした。「責任は教育委員会事務局である」としたのは、完全に視点が間違っています。何故なら事務局は教育委員会議の管轄下にあるからにほかなりません。教育委員こそが責任ある立場ですし、教科書の最終採択権は教育委員会議にあるのです。
加えて、3月3日の臨時教育委員会議は開催時刻に1秒でも遅れた市民は傍聴を拒否されたのです。これでは、開かれた行政とはとても言えません。積極的に市民に公開したくないのだ、と言われても仕方ないでしょう。呉市の他の諮問機関や議会では、一般傍聴は大歓迎で、このような閉鎖された会議は他に類を見ません。
実際呉市教育委員会ホームページでは、過去議事録を公開して来ませんでした。それを私が一般質問で採り上げ、追跡したことが実って、ようやく今年度当初に遡っての公開が決まったのは昨年7月のことだったのです。
一方、教科書会社が校長を招聘して検定中の教科書を閲覧させる会合を開催し、その際旅費や謝礼を支払ったことが全国規模で発覚し、問題となっています。
この度、文科省の要請を受け広島県教委が調査した結果、呉市では今年度の採択に関して該当する校長等はいませんでした。しかし平成22年度の教科書採択時には、金品を受け取った者が2名、交通費を収受したものが2名いたことが、丁度昨日判明したところです。
ところで、臨時教育委員会議で収束を図った直後の3月8日に、教育長が今月末日付けで教育委員を辞任することが判明したのです。同教育長は前任の教育長が任期中に死去したことに伴い2年前に就任しておられ、任期は来年3月まであったのです。表向きは一身上の都合ということですが、市長の意向が働き、この度の問題で引責辞任に追い込まれ、幕引きを図ろうとしたと言われても文句は言えないでしょう。
私は右がいい、左がいいというのではなく、あくまでも公正中立な立場です。教科用図書選定においては、恣意的な意図が水面下で働いてはいけませんし、その採択過程も透明であるべきだと考えます。