2022.11.19
昨日11月18日、呉市議会産業建設委員会は、呉市が提示した、旧青山クラブ跡地への美術館移転建て替え案に反対の意向示し、大紛糾しました。
旧青山クラブと、隣接する桜松館は、平成30年度に呉市が国から約2億円で、観光目的で取得。どちらも昭和11年に建て替えたものです。前者は旧海軍時代の福利厚生施設、戦後は海上自衛隊集会所として活用。後者は海上自衛隊呉音楽隊の練習場として使われて来ましたが、近年財務局跡地に新築したため、音楽隊は移転しています。
旧青山クラブと、隣接する桜松館は、平成30年度に呉市が国から約2億円で、観光目的で取得。どちらも昭和11年に建て替えたものです。前者は旧海軍時代の福利厚生施設、戦後は海上自衛隊集会所として活用。後者は海上自衛隊呉音楽隊の練習場として使われて来ましたが、近年財務局跡地に新築したため、音楽隊は移転しています。
前政権の小村市長は、老朽化して耐震基準を満たしていないこれら施設取得後の構想を議会に示していました。即ち
- 青山クラブを解体し、駐車場として活用
- 隣接する桜松館は再整備し、音楽ホールとカフェ、資料展示に活用
する案です。
それが5年前に新原現市長が、青山クラブ存続をマニフェストに掲げ当選。その後現状保存は多額の費用がかかることが判明し、活用策を模索中でした。もし青山クラブを全て残すとすれば、耐震改修費に30億円。年間維持管理費として9千万円はかかるとの積算が出ていたのです。
そこでこの度市が示した案は、
- 隣接する築後40年の美術館を解体し、美術館別館の収蔵庫、カフェ、展示機能も合わせて、青山クラブ建物を解体し、そこに総合移転する
- 隣接する国の重要文化財たる入船山記念館を再整備し、資料展示室も新美術館に移転統合
です。つまり幸町にある入船山記念館、美術館、旧青山クラブを新たに一体的に整備するという構想です。
これには委員会が反発を示し、大紛糾。この日は議案ではなく、議決権のない単なる行政報告だったにも関わらず、3名の委員が堂々と反対を表明しました。前代未聞のできことです。
谷本誠一呉市議会議員は、委員ではなかったものの積極的に発言。勿論反対の立場から、「大和ミュージアムからの回遊性を生むためには、目玉商品がないといけない。それは、取得後アレイからす小島で風雨にさらされ続けている戦艦大和大型試験機を、この跡地に持って来ることだ。美術館は全国どこにもあるので、観光客増には寄与しない」と苦言を呈しました。
これらの意見を受け、委員長が極めて異例となる提案の出し直しを市に要請しました。